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2019/01/19

Bench 64−鉄パイプ式パーク・ベンチの逆襲

岐阜の金公園では、パーク・ベンチに技術革新が起こり、従来のパーク・ベンチ特有の、鉄パイプを使用したパーク・ベンチが2000年代初頭に一掃されたのではないかと書いてしまった。ところが、さにあらず、その後技術革新が起こって、鉄パイプが使われなくなったと思われた(これはあとで述べるような、パーク・ベンチの2000年代大量発注事件が根拠となっている)後にも、さらに鉄パイプを異なる形態で使うような、パーク・ベンチがあちこちに納入されていることを知ることとなった。これほどまでに、鉄パイプに固執し、ベンチ製作にパイプを使うことにこだわるのは、なぜだろうか。



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ひとつはこのパーク・ベンチだ。久屋大通公園の南にある「庭園フラリエ」の池端に設置されていたベンチなのだが、鉄パイプが見事に、横に3本通っており、それらが綺麗なループを描く肘木部分で受け止められている。明らかに鉄パイプが使われてはいるものの、かつての雲龍型というのか唐草型というのかの受け手ではなく、洒落たモダンでシンプルな受け手になっていることがわかるのだ。



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もうひとつは、もっと革新的であって、横に鉄パイプが通っている点では共通しているものの、ずっとモダンな香りのする、デザインの考えられたパーク・ベンチだ。従来のものと共通点はあるものの、鉄パイプの役割がなお一層積極的に前面に出てきている。背板そのものが鉄パイプなのだ。そして、さらに座面にも、座りやすい曲線が使われていて、かつての旧式なデザインを一新したものになっているのだ。

 

このようにしても、鉄パイプを生き残らせようとする、暗黙の圧力がこの世界には存在する。ほんとうに、なぜなのだろうか。パーク・ベンチ界には、確固とした鉄パイプ・シンジケートが存在するのではないかと疑ってしまうほどなのだ。

 

 

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プロフィール

  • 坂井素思
    放送大学教員で、社会経済学領域を研究しています。