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2019/01/19

Bench 57−公共からの公私混合作用ベンチ

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民間がリードする公私混合がありうるならば、公共が主導する公私混合作用も存在して当然だろうと考えながら、駅前の繁華街を歩いていたら、そのとおりのベンチがあったのだ。年季が入っているところから見ると、数年前の岐阜市事業ということになるだろうが、「歩いて暮らせるまちづくり」事業というが計画され、この「街角ホッとベンチ」が置かれたらしい。そのベンチが、この近辺にいくつか残っていた。



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この写真のベンチは、小路が交差する角のギャラリー風ビルの一角に置かれていた。表示されているステッカーに寄れば、「まちなか歩きを楽しんだり」するために設置されたとされ、まちづくりがまずは強調されている。やはり、公共の税金が使われている以上、公共性を前面に出す必要があるといえよう。民間の軒下を借りてはいるのだが、ベンチには、公的な性格が内在しているのだという点を突いている。


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次がたいへん面白いのだが、突然「健康寿命を延ばすための休憩や語らいの場」としているのだ。この「健康寿命を延ばす」という個人の功利的な関心に飛ぶところが、ちょっと限界を感じてしまうところだ。もちろん、ベンチにちょっと座ったからといって、寿命が伸びるわけではないことは誰にでもわかるのだが、あえて効用を唱えなければならないという義務感を持ってしまうところが、「公共からの公私混合作用」であると思わせてしまうところだ。


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そして、何より「公共からの公私混合作用」であることのデメリットは、すべて同じ形のベンチで統一してしまおうという開発主義的な発想に満ちている点だ。この壁を乗り越えることが、今後の公私混合作用ベンチには求められることに相違ない。もうひとつの同じ型のベンチがもう一筋行った店前に配置されていたが、この状態だった。ベンチは、もっと多様で自由なものなのだと思うのだ。

 

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プロフィール

  • 坂井素思
    放送大学教員で、社会経済学領域を研究しています。