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2019/01/19

Bench 54−パーク・ベンチにスタンダードはあるか

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パーク・ベンチにもいろいろな種類がある。けれども、スタンダードなパーク・ベンチが次第に定着してきているのではないかと、わたしは考えているのだ。それは、おそらく日本国中にパーク・ベンチを納めている業者があって、その標準型がほぼ決まってきていることによるものと思われる。そのうち、ベンチ製造業者へも伺ってお話を聞きたいと考えているのだが、まずは利用者側のスタンダードモデルの収集に務めたいと考えているのだ。

 

現在のところ、どのようなパーク・ベンチがスタンダードなものなのか。それは、ある時代まで標準であった、鉄と木で製造されたパーク・ベンチからあるものが無くなったことによって、一気にスタンダード化が進んだと言えよう。あるものとは、じつは横に渡された2本あるいは3本のパイプである。木製であれば、ヌキに相当するものである。

 


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じつはこの金公園は北側に伸びている。その公園の一部に、1時代前のパーク・ベンチの典型例が残されている。これもかなりの年代物である。でもそれにもかかわらず、モデルからは外れたとはいえ、頑丈さは相変わらず維持されていて、今後もかなりの期間耐久していくものと予想される。見るからにその様相が現れており、立派といえるほどだ。サビがかなり浮いてきているとはいえ、全体的な姿・形も美しいのだ。

 

なぜ鉄製のパーク・ベンチ製造業者が、これほど横に渡したパイプにこだわったのか、じつはわたしにはまったくわかっていない。けれども、これだけ全国の公園で粘りに粘って、これらのパイプ構造にこだわったからには、おそらくかなりの理由があったからに相違ないと考えられる。

 


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たとえば、この理由はどうだろうか。肘木、というのか、肘鉄にこだわったのではないだろうか。ベンチの横部分に、肘をおく鉄の部分を特別につけるには、外部に突き出たパイプに、この鉄の部分を付着させる必要があると、ずっと製造業者によって考えられてきた節があるのだ。この結果、パイプ構造が維持されたのではないかとわたしは思っている。

 

だが、じつは現代のパーク・ベンチがそうであるように、必ずしもパイプ構造を使わなくても、鉄の柱と横に渡される木板とを接合することは可能なのだ。それで、新時代になったときに、いとも簡単にパイプ構造が取り払われたに違いないのだ。現代のパーク・ベンチのスタンダードなものには、したがってパイプ構造は存在しない方式がとられて、極めてシンプルに、鉄製の支柱と横木によってパーク・ベンチが軽やかに作られているのだ。いずれ、このことについては、取材を通じて、明らかにしたいとは思っている。謎を残しておくことも、好奇心を滋養させるためには必要なことだ。成り行きに注目していただきたいのだ。

 

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