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2018/12/28

Bench 28–なぜ公園に柵があり、その中にまたベンチが置かれているのか

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最初、この柵の連なりを見たときに、なぜこの柵が公園の中に据え付けられているのか、意味がわからなかった。入り口まで行ってみたけれども、何も説明はなかった。さらに、この柵の中には、ベンチが据えられているのが見える。

 

柵は何のためなのだろうか、ベンチはなぜあるのだろうか。ヒントは、公園という公共圏の中に、囲い込みが存在するということだった。なぜ囲い込みが行われているのかが重要だった。つまりは、何かを公共の使用から分離し、私的に使用する必要ができたのだ。

 

この広さが必要で、公園で遊ぶ子どもに敵対する可能性のあるのは、ペットとりわけ散歩の犬だ。つまり、犬を放し飼いするスペースが柵で囲い込まれているのだ。そして、散歩で一緒に来た飼い主は、放し飼いの間、紐を持っていることから解放されるので、ベンチに座る余裕ができるのだ。

 

柵の中に置かれているのが、椅子ではなくベンチなのは、やはり同じように犬を散歩させに来た、飼い主同士の会話が、あのベンチで展開されていることが期待されているからだ。公園ベンチの中でも、極めて話題が特定される会話が始められるベンチとなっている。

 

もちろん、犬同士のコミュニケーションもあるかもしれないのだが、それ以上に人間同士のこのような濃密な関係性が、この柵の中では、日々行われているイメージがようやくにして浮かんできたのだった。囲い込まれることによって、初めてコミュニケーションが始まるという、人間社会一般の常識が公園においても生ずることがわかるのだ。Img_5360

 

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