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2017/06/26

映画「人生フルーツ」を観る

Img_2285 三日目は、受講生から集めたレポートの整理と、グループ学習でのデータ整理で半日かかってしまった。ホテルのチェックアウトが遅かったので、かなり仕事が捗った。あとは、どこかの喫茶店へ入れば、なんとか今日中に面接授業からは離れることができそうだ。

 

Img_2267 手紙といえば、近くに「盛岡てがみ館」という公共施設があって、ちょうど彫刻家の「舟越保武のてがみ」展が開催されていた。代表作の創作に関わるF氏への手紙が数多く展示されていた。中でも印象的だったのは、啄木の頭部の彫刻についての手紙だ。内側から燃え上がるような、像を表したいという趣旨の手紙だった。Img_2269 保武の彫刻は、表情は極めて優しいのだが、うちに秘めた情熱のようなものがあって、これがぐっと迫ってくるところがある。てがみ館を出て、少し歩いていたら、保武の弟に当たる「直木」氏の展覧会がギャラリーで催されていた。Img_2270 また、帰りに駅近くの道路ガード下に、保武の代表作の一つである「青年」像があって、偶然にも仰ぎ見ることになった。端正な滑らかな身体を描いているにもかかわらず、逆にミケランジェロのダビデ像のような、生の迫力が同時に迫って来るのだった。

 

Img_2288 ちょっと喉が渇いたので、岩手銀行中ノ橋店の赤煉瓦の建物を見学して、紺屋町へ足を伸ばした。江戸時代から続く茣蓙屋や、南部鉄器の店などが続き、番屋跡や白い蔵などがさらに奥へ誘う。Img_2282 並びに、喫茶店「クラムボン」がある。宮沢賢治由来のネーミングだ。街の珈琲専門店という雰囲気で、女性たちのたまり場のようだった。所狭しとばかりに、コーヒー豆が置かれていた。最近焙煎したばかりのパナマを豆のままで購入した。Img_2278 Img_2276 Img_2273_2 Img_2275

 

Img_2268 新幹線の切符をパック旅行で取っていたので、新幹線の時間まで少し余裕があった。そこで「出張先で映画」ということになった。宿が盛岡市の中心部にある「映画館通り」からちょっと入ったところにあって、盛岡ピカデリーや盛岡中央劇場、そして盛岡フォーラムなどが軒を連ねている。ここの盛岡フォーラムが幾通りか向こうの通りに別館を作っていて、そちらがシネコン的な映画館を構成していた。Img_2298 ここで、今年のお正月に忙しくて見逃していた映画「人生フルーツ」が上映されていた。これ幸いと入った。意外に客は多かった。90歳の建築家津端修一氏と妻の英子さんとの生活を描いたドキュメンタリーの再編集版だ。もともとは、東海テレビの番組だったそうだ。愛知県の春日井市の高蔵寺ニュータウンで、里山を復活させるような、住宅を作って実際に住んだ記録である。魅力的な詩が、番組を進めて、区切っていく。

 

「風が吹けば、枯葉が落ちる。

枯葉が落ちれば、土が肥える。

土が肥えれば、果実が実る。

コツコツ、ゆっくり」

 

Img_2331 そして、建築家たちの言葉が小さなテーマとして、映像にかぶさっていく。まず、ル・コルビジエ「家は暮らしの宝石箱でなければならない」ということで、ニュータウンの分譲地を購入して、家を建てるところから始まり、その後の住宅の様子が映されていく。そして次のテーマとして、アントニオ・ガウディ「すべての答えは、偉大な自然の中にある」という言葉で、里山を復活させようとする夫婦の営みとその恵みが描かれる。さらにフランク・ロイド・ライト「ながく生きるほどに、人生はより美しくなる」という人生最後の時がたんたんと描写されるのだ。Img_2325 じつを言えば、これら三人の椅子をちょうど、今回の盛岡スクーリングの中でも取り上げていたのだった。また、受講生の中でも、これらの椅子が人生の中で印象を残してきた椅子にあげていた人もいたほどだ。ほんとうに、偶然の一致ということがあるのだ。Img_2302 Img_2280 Img_2279

 

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  • 坂井素思
    放送大学教員で、社会経済学領域を研究しています。