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2017/03/31

知識循環研究プロジェクトの終わりと印刷教材の電子保存

Img_6972 2003年から続いてきた「知識循環研究プロジェクト」が終わりに近づいている。放送大学の規定に則って、また振興会の許可を得て、印刷教材書籍の約9割の電子化を行った。放送大学設立の1985年から2014年までに至る、およそ2千冊分の印刷教材をDVDに納めて、このような形になったのだ。

 

Img_6977 当初の知識循環研究では、放送大学の放送教材、つまり映像の検索を行い、二次利用につなげようという研究開発だった。これは、3年くらいで文部科学省からの資金が終焉したのに合わせて、プロジェクトも終了した。これだけでも、相当な記憶装置を使った。これらは、研究が終了した時点で、保存目的以外のものは消去することになっている。

 

Img_6973 その後、この知識循環研究を継続することが文部科学省から求められたので、放送大学の内部資金や放送大学教育振興会助成金などをつないで、ようやくここまで来たということだ。この10年間には、主として放送大学の印刷教材のほとんどを電子化することに注力してきた。だいぶわたしの研究費もつぎ込んだので、かなりの負担と労力を使ってきたな、という感慨がある。また、同僚のH先生とK先生にはたいへんなご支持とご協力とをいただけた

 

とりわけ、実際に電子化作業にあたってくださった、SさんとKさんにはほんとうに感謝申し上げる次第である。ちょうどお子さんたちが小学校へ入り、次第に手から離れ、大学を出て、社会へ出て行く時期に、時間を割いて働いてくださった。丁寧で細やかな作業は、コンピュータを使うとはいえ、熟練が必要とされる作業だ。ちょっとしたやり方次第で、粗雑になったり、画像転換がうまくいかなくなったりするのだ。それをうまく制御して、綺麗な電子化を行ってくださったのだ。

 

今回、振興会からの資金が最後の3年計画となり、それ以上は無理だということで、計画がこれで切れることになり、終了ということになった。また、印刷教材自体の保存が悪く、電子化に使用できる紙版の原本が枯渇してしまったという事情も重なったのだ。じつは紙版自体の印刷教材も全部揃っているのは、附属図書館の1セットしかないようだ。今回の終了で、電子化のこの熟練した技能が失われてしまうのは、残念である。時には、他の先生方から頼まれて、その著書を電子化してあげたこともあるほど、腕を買われていたのだ。先日会食を近くのイタリアンのOREAJIで行った時に、この10数年間の思い出を出し合ったのだ。

 

Img_6462 年度末には、他にもこのような成果物がようやくにして出来上がってくる。じつは先日、いつも季節カフェを一緒するW大のO先生から、ご著書『変容する社会と社会学』が送付されてきていた。近代社会の「成功の物語」と「幸福の物語」と、その機能不全という、O先生の図式が説得的に語られていた。頭の中がすっきりとして、整理されるという論文だった。

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プロフィール

  • 坂井素思
    放送大学教員で、社会経済学領域を研究しています。