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2016/12/10

卒論審査・発表会が幕張で開かれた

Img_5418 一年の中でも、果実の収穫時期という印象のあるのが、今日行われる、この発表会だ。外目には大したことなさそうに、思えるのかもしれないが、やはり発表者にとっては、一年間この論文を仕上げるためにかなりの時間を費やしてきており、思い入れの程度は並大抵のものではないはずだ。恒例となった12月の卒論審査・発表会が、幕張本部の研究棟で開かれた。始まる1時間前には、10人ほどの発表者たちがすでに集まっていて、資料の準備に余念がない。


Img_5390 会場でわたしの前の席に座っていた、北海道からいらっしゃったOさんから話しかけられた。姿を見ても気がつかなかったが、ラジオ授業を聞いていたので、声で分かりましたということだった。美声でなくて申し訳ありませんとわたしは謙虚に謝った。そしてさらに、先日の北海道学習センターでの面接授業の時に、廊下ですれ違ったのを思い出したとのことだった。こちらもまた、お見それいたしました。Oさんは力の入った気迫を感じさせる発表をなさったのだ。

  

Img_5421 わたしのゼミの、Kさん、Sさん、Oさんは、皆さん完璧と言えるほどに準備万端だった。あまり準備しすぎると気力が続かないから、少し抑制した方が良い、と助言したくなるほどだった。三人ともに、10分という、与えられた時間ぴったりに報告が終了するという出来だった。

 

Img_5441 わたし自身はネットでのゼミ運営がルーズなのであるが、本人たちがその足りない部分を互いに補い合っていた。同様にして、発表会のプレゼンでも、三人三様の自分の特色を生かした報告を展開していた。トップバッターのKさんは、全体を大きく掴んで、それをうまくサマライズして提示する能力に長けた方で、「社会は私たちの脳の中に存在する」という、壮大な研究計画の一部を今回発表し、一部の発表で全体像がよく見えないという欠点をうまく乗り越えていた。


Img_5401 Sさんは、アイディア豊かな方で、今回の福島県の只見町のつる細工という、ふつうの方は見逃してしまいそうな題材を取り上げつつ、「どのような条件のもとで存続可能なのか」という困難な問題に挑んでいた。挑戦的な論文になったのではないかと思う。Img_5424 只見町の隣の三島町の編み細工は有名なのだが、あえて有名ではない方を取り上げて、特色を出していた。Oさんは、バランスの良い、確実な思考を展開する能力の持ち主で、重点を定めてそれへ向かって着実に結果を出していたと思われる。この誠実さが発展を生み出したのだと思われるのだ。

 

Img_5446 あまり褒めすぎると手前味噌的に思われてしまうので、ほどほどにとどめておくことにするが、この三人の方がたのコミュニケーションの取り方には、素晴らしいものがあったのは事実だ。一人の方が問いを発すると、他の二人の方々が答えを返すという、キャンパスネットワークの掲示板のやりとりが歴代のゼミの中でも群を抜いて多かった。この点はここに記録として留めておこうと思うのだ。Img_5450 日常文をふつうに掲示板に書きつけることができるということは、やはり観念をはっきり記述する能力が高いのだと思われる。これはやはり、社会人のなせる技なのだと思われる。言葉を慎重に選んで、言って良いことと言って悪いことを的確に書き分けることができるということだ。


発表会の写真を多く撮ったのであるが、皆さんのメールアドレスをまとめて聞いていなかったので、送付できなかった。この発表会で報告なさった方で、もし自分の発表場面の写真をご希望の方はわたしのHPからのメールでお知らせいただければ、送付したいと思っている。どうぞ連絡ください。

 

 

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プロフィール

  • 坂井素思
    放送大学教員で、社会経済学領域を研究しています。