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2016/10/20

話し合うこと

話し合うこと

話し合いはきっと

話し合うためにあるのだ

酸っぱいりんごが口に入ってきて

味が後までずっと残るように

後悔しないためにも

話し合いの対立は後々までの協調に

きっかりと刻まれたほうがよいのだ

どうしてこうなったのかね

エレベーターにつながる地下通路で

話しかけられた

話し合いの問題は最初見えなかった

見えなくて当然だった

そして、静かに静かに、

それらは始まったのだった

急激に対立が高まる予感はあった

テーマの中に内在していた

けれど、誰もがその裂け目を

発見する機会を見ているとは

思えなかったのだ

一番先にそのことに気づいたのは

ほんとうのところ、誰でもなかったのだった

でも、その裂け目がみんなを

呼び込んだことは確かだ

葉脈がすべての筋を結びつけているように

葉のすべてを覆っているかのように見えたとしても

葉脈がどのような作用を及ぼしているのかが

わからなかっただけだ

そしてただ発見すべき問題が

存在するとは思わなかったのだった

裂け目は葉脈に沿って現れたのではなく、

これを切り裂いて表に出てきたのだった

きっと大丈夫ですよ、と

話し合いを聞いていたミューズはささやく

明るい廊下には陽が差し込んで

温室のような気分がよみがえってくる

さっきまでの凍りつく会議場とは

正反対だ

さっきはどうもと

通り過ぎる友人もいる

最終決定寸前になって

意見を変えてくれた友人もいる

次の決定まで付き合うよ

と言ってくれる友人もいる

どうしてこうなったのかね

という言葉が最後まで残る

話し合いはきっと

話し合うためだけにあるのだ

酸っぱいりんごが口に入ってきて

味が後までずっと残るように

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プロフィール

  • 坂井素思
    放送大学教員で、社会経済学領域を研究しています。