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2016/09/03

夏の仕事の打ち上げ(三蔵呑み歩き)

Img_4685 今日は、打ち上げの日だ。前月から学期中に溜まっていた教材執筆および原稿執筆の仕事を片付けるために、山ごもりを行っていたのだ。通信が届かない山奥なので、ときどきは届くところまで出て行っていたのだが、やはりメールがままならないというのは、すこぶる不便であり、同時に原稿作成のためには、すこぶる便利なのだ。Img_4717 約1カ月間で400字詰め原稿用紙300枚分の仕事だと宣言してしまったので、今日でひとまず打ち止めとして、成果をまとめる日となった。ほぼ目標は達成したのだ。

これはほんとうに「おかげさまで」という状態で、枚数だけは上回る成果を上げることができ、むしろ削らなければならないという事態になったのは、上々の成績だと思われる。Img_4695 例年、この9月の第1週には、自己中心的な事態ではあるのだが、わたしの仕事達成に合わせて、信濃大町で「三蔵呑み歩き」という催しが行われる。呑み歩きを楽しみとして、仕事を打ち上げるということだが、原稿のせいで自己中になっているのだ。

Img_4720 街には古くから営業している造り酒屋が北と真ん中と南に三軒あってそれぞれ特色ある清酒造りを行っている。辛口を特色としていたり、甘口を売りにしていたりする。この時期少し暇になるのだろうか、仕込みの前の時期に合わせて、6~10種類平均の蔵出し試飲会を三蔵共同で行うのだ。参加証となるお猪口を買った人は飲み放題なのだ。Img_4725 お猪口1杯に50ミリリットル(昨年は20ミリリットルと書いてしまったが)入るとして、20数種類のお酒を飲むのだから、やはり1リットルくらいは飲んでいると思われる。昨年は、6000の参加お猪口が完売したようだから、今年は8000くらいの人数が出るものと考えられている。

Img_4722 季節の仕込みで「秋あがり」という名称の清酒が、フルーティな味で出される。これが共通項だ。各蔵それぞれで提供されるが、それ以上に他の種類にも、特色のあるものが多い。Img_4791 たとえば、今年旨いと感じたのが、ドブロク系のものだ。完全に濁っている、というよりも、酒粕が液状化したもの、というくらい濃密なドブロクが売られていて、これはすぐに腐敗するので、このイベントでしか手に入らないのだそうだ。そういえば、瓶も通常の一升瓶や720ml瓶には入っておらず、はちみつ瓶のようなものに入っていて、どろっと出てくる。Img_4785 というようなものもあるし、同じにごり酒でも、ほんの少し濁っているだけのものもあるのだ。いずれにしても、にごり酒系のホンモノは、その場でしか置いてなく、これで打ち上げをすれば、気分も違ってくるのだ。

Img_4735 さて、大盤振る舞いだと感じさせるのが、これらの試飲の中でも、大吟醸が数種類含まれていて、これらはコクがあるし、フルーティだし、確かに美味しいのだ。でも、呑んべえたちはこぞって大吟醸へ殺到するのかといえば、必ずしもそうではない。Img_4747 消費テストで、目隠ししてどれが美味しいですか、というテストがあって、通常価格の高い商品が美味しいものだ、と認識されやすいという結果が出ることが一般の消費テストでは知られている。けれども、本物の呑んべえは、価格ではないのだ。Img_4751 それを示しているのが、この三蔵の中のH酒造の社長が行っている、お燗の酒のコーナーだ。ここでは、口の中で強いと感ずる酒が好まれる。「とどろき」と言っていたかな。時には、この社長はお酒を振ってから、提供して、空気にさらすと美味しいですよ、と勧めるのだ。

Img_4730 このような呑み歩きのコミュニケーションの手段は、酒であって、決して言葉ではないというところが、「酒中心である」という意味では納得もするが、ワインの試飲のように言葉で確認するという機会が、清酒の場合には、あまり用意されていないのは、ちょっと寂しい気もしないでもない。作り手の話をもう少し聞きたい気がするのだ。Img_4768 でも、わたしとしては、閉じこもっていて、内向的な生活が続いた後に、このような青空のもとで清酒をエンジンに歩き回るのは、気分を外向的にしてくれて素晴らしい。最高の打ち上げとなったのだ。

Img_4705 今日の椅子は、三蔵呑み歩きの前にランチを食べに寄った、「麻倉」でY氏の椅子に久しぶりに腰掛けた。相変わらず座りやすい椅子で、どうやらこの展示場とレストランに常設されているらしい。O氏とY氏の合作だという椅子も置かれていた。こちらも綺麗な椅子だ。Img_4699

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  • 坂井素思
    放送大学教員で、社会経済学領域を研究しています。