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2015/10/05

朝、さわさわという、涼しげな風の音で目覚めた

Img_1641 朝、さわさわという、涼しげな風の音で目覚めた。カーテンをさっと引くと、遠目に港を臨んで、近くに数百メートルの山並と、林が波打っているのがみえる。

Img_1597 昨日は、大工道具館を出た後、摩耶ケーブル・ロープウェーを乗り継いで、六甲山の上にある宿舎へ泊まったのだ。展覧会で見てきた建築家のN氏の作品の一つに、六甲山の眺望を生かした住宅と小屋のLuna HouseLuna Hutがあって、Img_1624 いわゆる百万ドルの夜景が望めるらしい。それに憧れたわけではないが、六甲山からの眺望と夜景は一度ならず眺めてみたいと思っていたところだ。

Img_1632 庭から阪神への眺めの良い食堂で、朝食を済ませて、庭を迂回して、小高いところにあるジャグジーバスからは、神戸市内が望まれる。Img_1647 夜、じっくりとこの景色を見ながら、どのようなことを考えるのか、ちょっと考えるだけでも、楽しくなってくるのだった。

Img_1643 バス停へ行くと、いつもの妻とは違って珍しく、帽子がないというのだ。荷物を解いて探すのに、こんな山の中で店を開くとは思わなかったのだ。Img_1648 普段はふたりで旅に出かけると、物を置き忘れるのは、わたしの役回りだったのだが、今回は違っていたので、特筆に値するのだった。部屋へ戻ってみると、案の定テレビの裏に落ちていた。このような事件が起こるのが旅の楽しみだ。

Img_1658 六甲ケーブル山上駅は、古い建物で、山の上と下の街をつなぐに最適な拠点を用意していた。改札口を横目で見ながら、二階から屋上へ行くと、天覧台と名付けられた展望台が現れた。Img_1673 親子連れが居て、仲良く肩を組んで、景色に映る阪神間の建物を確認しながら、ベンチでおにぎりを頬張っていた。

Img_1674 かなり以前のことだが、尼崎で開催されていた阪神間文化の展覧会を見ていて、感じたことがある。なぜ阪神間には、ビジネスだけに終わらない文化的発展が明治期以後起こったのか、ということだ。大阪や神戸それぞれの固有文化が歴史的に存在することは知られているのだが、それ以上に、阪神間を問題にする理由がわからなかった。

Img_1698 たとえば、東京と横浜間に文化は存在するのか、という比較は可能だと思われるが、確かに京浜工業地帯などのように、京浜という言葉が存在するのだが、新橋・桜木町間の鉄道くらいが思いつくだけで、京浜独自の文化が存在するわけではない。東京・川崎・横浜が並立しているだけだ。

Img_1697 今回、六甲に登ってみると、この阪神間文化がなぜ生ずるのかが、感覚的にわかった気がするのだった。つまり、一望のもとに眺めることができる山丘陵が存在するのが、六甲の特色だ。上から見て、この地帯を一体のものとして眺める文化が発達したものだと思われる。Img_1722 おそらく、六甲がなかったならば、阪神間文化は生じなかったのではないかと思われる。牧場があり、かつてはスキー場もあり、山を越えれば、有馬温泉へ到達する。富裕層による有閑階級文化が盛んに行われる場所だったことが確認できた。

Img_1725 じつは、今回の旅行中に、どこか喫茶店に閉じこもることができると思って、研究誌の編集仕事を持ってきたのだ。それで、三宮駅前のジャズ喫茶へ入ろうと思ったら、定休日であった。また、G珈琲店という落ち着ける店がガード下にあったのだが、これも移転して、挽き豆販売専門店になってしまっていて、結局、E店へ入ることになってしまった。Img_1743 Eの珈琲はうまいのだが、長居できる店ではない。次から次へ客が入ってきては、1種類しかないのだが、飽きのこない、この珈琲を飲んで、すぐに出て行く。そういう珍しい店なのだ。すでに40年は続いている店だ。ところが、カウンターに座っていたところ、雑誌社の取材が入るということで、店長がわたしの隣に座って、取材に応じ始めたのだった。Img_1741 これ幸いとばかりに、自分の仕事に専念し、かなりの時間隣で粘ったのだった。カウンター内の我慢強い珈琲作り職人の手さばきを眺めていると、長続きする店の感覚が伝わってくるのだった。珈琲のおかわりはもちろん何回かしたのだが、こんなに長居ができるとは思わなかったのだ。

Img_1797 宿は、須磨海岸にとっていた。この海岸には、願いを聞いてくれるという、椰子の木が5本立っていて、砂浜全体の象徴的ポイントとなっていた。。Img_1792 明石大橋が夕焼けで燃えるように輝いていて、散歩する人びとで賑わっていた。

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  • 坂井素思
    放送大学教員で、社会経済学領域を研究しています。