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2015/06/07

コーヒーの味覚が戻ってこないのだ

607 じつに困っている。コーヒーの味覚が戻ってこないのだ。原因は、先日の体調を崩したことにあることはほぼ分かっている。そのときに、胃腸の問題だったので大事をとって、コーヒーと酒を断って刺激を抑えたのだが、それで感覚を失ったのだ。ある種の記憶喪失だと自分では考えていて、感覚が鈍くなるどころか、もともと鈍かったのだから、完全に喪失してしまったという認識が合っている。

606 先日の痛烈な下血の原因は、内視鏡検査や専門医の検診などによって、「虚血性腸炎」という診断が下され、その後腸内には炎症も残されていないしポリープもひとつも発見されず、完治ということになった。もう来なくても良いと医者に言われた。それにもかかわらず味覚がおかしいのは、身体的な疾患は治っても、精神的な何かが異なっているのかもしれない。

606_2 高松での面接授業も、時間通りにぴったり終わり、多くの質問が出され、質問に答え、さらにわからない問題については、挙手を求めたり、議論を闘わせたり、10時間以上にわたる十分な授業ができたと思われる。レポートも書いてもらったが、講義の中でコメントはしておいたので、2日間のすべての授業が完了した。606_3 あとは、宿泊所に帰って、レポートの整理とグループ学習で点数化してもらった資料を解析するだけだ。明日の午前中まで行えば、おおよその学習センターでの講義全体が終わることになる。

606_4 高松でひとつ期待していたことがあって、それがコーヒーの味覚を取り戻すことだった。昨日、じつは1軒の喫茶店に行って、味覚が戻ったのか確かめてみた。講義のあとだったこともあって、タイミングが悪かった。甘いものが欲しかったので、身体のほうはケーキセットのスイーツに反応してしまった。せっかくのコーヒーの味はわからなかった。その後、高松のアーケードを隅から隅まで、歩いてみた。608 それで最後に足を休めるために到達したのは、真ん中の丸亀町商店の交差点にあるガレリアに面した、老舗煎餅屋のK堂の喫茶店である。落ち着いた緑茶色に統一された店内には、あまり人はみられず、かえって静かでゆったりとした空間を提供していた。

608_2 今日は3年前に訪れて、これはと感じた珈琲店へ行ってみた。中央公園の北を瓦町方向へ一本曲がったところにある、C珈琲店である。3年前はコスタリカがちょうど入荷したばかりだということで、香りと味を舌に刻みつけた覚えがある。608_3 だから、今回はかなりの期待をしての訪問だった。早速、カウンターへ行って、今日のオススメをいただく。エルサドバトルのナチュラル豆だということだ。わたしの好きな酸味系だった。自然に美味しいと感じて、味覚がないという感触は忘れてしまうほどだった。608_4 大袈裟だと思われようが、美味しさがわかった、という感覚は、やはり得難い体験で、メンバーじゃなかった者が再びメンバーになることを許されたような感覚だった。また、コーヒーを味わうことができるのだ。最初に、ヘレン・ケラーが水を感じたときも、このような感覚だったのだろうか。608_5 この店の名前の「コルシカ」というのは、村上春樹の小説から取られた名前だったらしくて、書棚には、ずらっと作品が並んでいた。1990年代に出された対談集を読みながら、感覚の戻った喜びをかみしめていたのだ。

607_2 後日談があって、高松を離れるときに、他のコーヒー専門店に寄って、ブレンドを頼んだのだ。すでに、コーヒーの味覚を取り戻したとばかり、思い込んでいたのだったが、それはヌカ喜びで、こちらのコーヒーではまたまた味覚がわからなくなっていたのだ。まずいという感覚とはちょっと違って、口の中が無機的なのだ。まだ当分は、戻ったり戻らなかったりが続くような予感がある。

606_5 今日の椅子は、やはりベンチだ。高松市のアーケードのさまざまな場所に据え付けられているベンチに工夫がなされている。ベンチでも、カップルが坐るには、隣同士で同じ方向を向いていた方が良いが、ベンチに坐るのは必ずしもカップルばかりでない。608_6 見ず知らずの人が隣同士で座るときには、別の方向を向いていた方が良い、ということで、多方向のベンチがみられた。これは都市のアイディアだと思った。

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  • 坂井素思
    放送大学教員で、社会経済学領域を研究しています。