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2015/06/06

香川学習センターで面接授業

607 ホテルから中央公園へ出て、県庁の大きな建物を超えて、香川大学の正門を目指した。ところが、途中菊池寛通りでの公園や菊池寛の生家跡などで、写真を撮っていたら、余裕をもって、出て来たはずなのに、ほぼ10分前に着くことになってしまった。大急ぎで、事務手続きを終え、講義室でセンター所長のO先生の講師紹介を受けて、本当のところ、早速に授業をはじめることになった。

606 今回のテーマは、先週の奈良学習センターと同じで、働く意味についてだが、場所が変われば、雰囲気も変わり、奈良学習センターと比べると、なんとなくだが、奥床しい方々が集まったような気がする。だからと言って、奈良学習センターでの方々が奥床しくなかったという意味ではない。単に、自ら進んで質問する人数が少ないというだけのことだ。それは参加人数のせいかもしれないのだが、当てれば、みんなしゃべりだすのは共通している。

607_2 全員の学生のかたに、「何のために働いているのか」という質問に答えていただいた。最初は恥ずかしがっていたが、こちらから当てればなんらかの反応を返すのが、放送大学生の良いところだと思っている。今回も、途中からはあふれるほどの体験を話してくださった。印象に残ったのは、今回の一つのテーマである「非正規」雇用についての体験だった。

606_2 当然のように、わたしの話は一般論や平均値での話が主となるので、実際のケースを学生の方々が話してくださるのは、本当に助かる。講義とは、本来的には、このような対話が必要なのだと今回も確認したのだった。印象に残ったのは、女性の方々の多くがいろいろな理由で、複数回の転職を経験していることだ。たとえば、子育てや介護と、転職は密接な関係があるのだ。個々の事例は、たいへん興味深いものであり、ここで紹介したいのはやまやまなのだが、残念ながら、それは講義に出席して、はじめて意味が出てくることなので、ぜひ講義で聞いていただきたい。講義の内容もさることながら、他の学生の生の事例を、さまざまの業種に渡って、一度に聞くことができるのも、放送大学の面接授業の魅力だ。

606_3 昼食は、北門を出て、通りを横切ったところにあるセルフのうどん屋「G」だ。店に入ると、トッピングの天ぷらがずらっと並んでいて、カウンター越しにうどんの種類を頼み、キャッシャーに支払いを済ませて待つと、すぐ出てくる。この写真の釜玉うどんが、増量をしても、280円だった。学生街であるからでなく、近くの主婦や子供連れにとっても、これが当たり前の値段なのだ。この値段でだせるだけの、うどん文化の蓄積が高松の街の魅力だと思う、街角ごとに、このようなうどん屋がある。

606_4 大写しをすれば、わかるように、もちもちとして、コシがあり、さらに角がたっている。透明である。つまりは、旨いということだ。このうどんを食べれば、午後の授業もさほど気にならない。

606_5 授業が終わって、センター所長のO先生と話をする機会を得た。とりわけ、近年いろいろな問題が山積されてきている、放送大学の卒業研究についての意見を聞くことができたのは、たいへん興味深かった。

606_6 今日の椅子は、香川学習センターの講師室で休憩の時にお世話になった応接セットだ。黒光りする肘や骨格の木の本体、それに洒落た明るい茶色の革のシート。汗をかいて、身体中がパンパンになったときに、この椅子に包まれると、すっと眠ってしまいそうになるのだ。香川学習センターが創立時に、かなり予算が取れた時代の遺物なのだ。遺物ほど、後年有益なものになる。

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  • 坂井素思
    放送大学教員で、社会経済学領域を研究しています。