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2015/06/28

島根学習センター面接授業の二日目

Img_0538 昨日の帰りに学習センターを出ようとしていたところ、学生のHさんが控え室へ来て、近くに良いところがありますよ、と教えてくださった。100メートルほど行った宍道湖湖岸の道路際に、SG銀行本店が建たっていて、この辺りのランドマークとなっており、この最上階にある展望台が一般に開放されている。360度の眺望を見ることができる。秋の宍道湖では、ここからの落陽の様子が素晴らしいとのことだ。

Img_0495 授業が17時に終わってから駆けつけたので、18時の閉鎖時間すれすれで、「残り物には福がある」とのコトワザどおり、他には観覧者はおらず、守衛さんの解説で、松江の町並み眺望を独占したのだった。たとえば、大橋川に面して、廻船問屋「森脇家」の建物が残っていて、上から見ると、その私有地にアーケード跡があって、その仕組みがはっきりわかるのだ。Img_0471_2 松江は戦災で焼かれていないので、古くからの町並みがまだまだ残っている。そういえば、一昨日空港バスにのって、松江市内にはいったところで、「貸本屋」が見え、煌々と明かりがついて、白髪頭の店主が座っていた。夢をみているようだった。さらに、市内には、ミシン屋さんが数店を構えていて、それで商売が成り立つ状態にあることを知ったのだ。

Img_0490_2 朝起きると、宿の窓から、このランドマークのタワービルがちょうど正面に見えた。じつは、面接授業では、出勤簿や成績簿への押印が必要なので、授業出張には印鑑持参が必須なのだ。ところが、カバンに入れたはずの印鑑がどうしても見当たらないのだ。それで、100円ショップあるいは文房具屋を宿で聞いて、一軒ずつ回ることになった。授業が始まる前の朝の散歩を1時間ほど行った。聞いていたので、目的の店はいくつか見つかったが、日曜日だったり、時間が早すぎたりして、結局印鑑は手に入らなかったのだ。あとで、もうすこしじっくりと探してみよう。

Img_0496 二日目の授業では、わたしの講義に加えて、グループ討論を重視した。わたしの話は、どうしても統計や理論を中心に話をするので、平均的で一般的な話としてはそれなりにわかるが、やはり働き方というのは、個別事例が重要なので、この点を補うために、仕事人たちへのインタビュー集を利用することになる。「監督者」を取り上げ、中間管理職における「功績」に関するキャリアを見たり、さらに「専業主婦」での家事労働の位置付けなどを討論したりして、意見をまとめた。

Img_0497 印象に残ったのは、主婦労働についての固定的な観念が、まだまだ日本では健在だということだ。ある女性は、グループ討論の発表者に当たっていたのだが、自分は専業主婦になったことがないので、発表者から外してもらった、という反応を見せていた。けれども、考えてみれば、現在では主婦労働は職業としてはインフォーマル化しているが、その仕事自体がなくなるわけではなく、誰がそれを行うかという問題だということではないだろうか。などと、話し合う題材には限りはなかった。ほぼ時間通りに終了しそうになってきたが、最期になって、やはり重い質問が出て、10分ほど超過してしまった。

Img_0205_2 それで、「日本の雇用システム」が今後どのような方向へ向かうのか、受講生に挙手を求めた。そうすると、ほぼ二つに大きく分かれたのだった。「終身雇用と年功賃金」という「日本型」が今後も維持されると考える人びとと、「長期雇用と成果主義型賃金」という「新しい日本型」賃金制度への変化を予想する人びとが同数で拮抗したのだった。Img_0617_2いつもの面接授業と同様に、受講生みんなの拍手で無事終わりに到達することができたのだった。

Img_0519_3 S大学のI先生と待ち合わせて、3年後に始まる新たな放送大学の授業科目について話合った。 宿から北にでたところに、小泉八雲の小説内の擬音語から取られた名称が付いている「カラコロ工房」というところがあり、その辺一帯が工芸品の観光名所になっている。

Img_0543 その一角には、以前の日本銀行支店が残されて、フランス料理屋になっている。地下には、当時の金庫室が複数残されていて、見応えがある。ところで、これだけの面積を使って、何が収められていたのだろうか。札束というのは非現実的な想像だ。現在ではコンサート会場や講演会場に利用されているのだ。

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Img_0553_3豊の秋、李白などの地元の清酒を中心に飲んだのだった。食材に困らない島根の名産が目白押しで出てきたのだった。Img_0554 Img_0552二日間の疲れが、いっぺんに清酒とともに洗い出されていく感じだった。母の霊も、海の幸や山の幸の、ご相伴にあずかったことだろう。

Img_0202_2 さて、今日の椅子は、島根学習センターのスティックビルの歩道に設置されていた、ベンチだ。コンクリートの足に木製の板が敷いてある。けれども、端っこのシートから顔を出している木に注目して欲しい。朽ちてしまっていて、木の部分がぶよぶよだ。それで、木の部分だけにビニールシートが被せられている。それだけ、この場所に坐る需要があるということだ。この工夫に敬意を表して。

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  • 坂井素思
    放送大学教員で、社会経済学領域を研究しています。