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2015/03/12

T先生送別会および湯宿合宿

Img_9160 恒例となった、大学の「社会と産業コース」の先生方による湯宿温泉合宿へ出かける。東京駅エキナカで、合宿への差し入れ用に勝沼ワインCを購入した。三寒四温の季節のはずだが、上越新幹線の上毛高原駅に降り立つと、風が厳しく、底冷えのする寒さがまだこちらには残っている。Img_9205 正面には、谷川岳とそれに連なる山々が切り立っており、そこから道路にそって、寒風がヒューっと降りてくるという寒さだ。上州特有の寒い風の通り道に降り立ったのだ。

新幹線の中でも、上毛高原駅に着く頃には、人影もまばらになった。ウィークデーの昼頃で、この寒さなので、観光客もまだまだ数えられる程度しかみられない。Img_9210 駅の構内はあまりに閑散として、暖房も効いていないので、観光物産館のベンチで、路線バスの到着を待つ。

三国街道を辿って、宿に到着。勝手知ったる旅館なので、早々に岩風呂へ入る。毎年、水で埋めなければ入れないほど熱いのだが、今年は到着に合わせてもらったおかげで、程よい温度になっていた。Img_9174 丸く大きな湯船に身体を伸ばすと、肌に染み込んだ自身の悩みが溶け出していくようだった。ここの温泉質は、たいへんよいと思う。匂いもなく、透明無色で、入った後は、肌がすべすべになる。と思っているうちに、真っ白だった肌が、桜色から赤みを帯びてきて、脳の中まで温泉状態になってきた。

Img_9171 ロビーへ出ると、到着したT先生とM先生がコーヒーを飲みながら雑談していたので加わる。T先生が放送大学を退任なさるので、先生方や学生との思い出などを、と言っても辛口直言派のT先生の話だから、感傷的な話はこれっぽっちもなく、苦労話などは多かったが楽しい話ばかりだった。今年の修了生たちが、T先生の批評にメゲていた話をすると、辛口だからな、とカラッとおっしゃる。修了生の方々へ言いたい。Img_9176 つまり、批評だから否定的になるのだが、それで論文が悪いわけではない、ということだ。T先生の辛口批評が多かった人ほど、むしろ評価が高いということになるだろう。ちょっとお手盛りすぎかもしれないが。

Img_9181 先生方が続々と到着して、合宿の目的のひとつである、社会と産業コース会議が始まる。内容は充実していて、最後はいつも「放送大学の教養とは何か」、という定番テーマに帰っていくのだが、そこに至るまでが長く厳しい。そうしているうちに、会議の場所が畳の宴会場なので、腰に負担がかかってきて、足がしびれ、背もたれはあるのだが、Img_9182 身体がきつくなるのを感ずることになる。このころには、隣の部屋に用意されている料理の香りがしてきて、ここへきたもう一つの目的を思い出すことになる。

Img_9183 料理は、昨年からコック長が新しくなり、川魚主体の料理が続くことになる。鮎の塩焼きや鯉こくなど、酒が進むのに合わせて、さらにてんぷらや山菜の珍味が並んで、日本酒とワインももっと進むのだ。隣に座った建築学のH先生は早めに来て、わたしたちが明日行く「たくみの里」をすでに探訪していた。Img_9187 例年、H先生は三国街道の須川宿資料館を訪れ、学芸員の方との意見交換を行っていて、毎年のように新しい知識の発見をなさっている。H先生はメモ魔で知られているのだが、きっと今日もメモが数センチ溜まったことだろうと思われる。

Img_9184 その中のエピソードの一つで、このところ数年続いている課題がある。今年もまた話題になった。現在はそうではないのだが、須川宿の用水路が街道の真ん中を通っており、なぜ当時は道の両側に水路があるのでなく、道の真ん中に水路が通っていたのだろうか、という問題があるのだ。それで、今年はその用水路が上水道だったのか、下水道だったのか、ということを議論しあった。話せば長い理由がいくつかあって特定は難しいのだが、この須川宿の場合には、山から引いてきた水を通すところとして、真ん中の溝が使われており、やはり上水道的な利用が行われたのではないかということになった。今年は社会科学的な理由よりも、工学的な理由が勝ったというべきなのだろうか。

Img_9162 食事と宴会が終わって、二次会としてKW先生の部屋へ行き、さらに杯を交わすことになる。わたしたちが会議を行っているときに、Aさんは宿を抜け出して、外湯に入ってきたらしい。わたしも一昨年に、宿のすぐ前ある共同浴場へ行ってきたことがあった。雪が降っていたので、身体は温まっているが、外は寒いという幸福な体感を楽しんだ。外湯にも、いくつかの異なった場所があって、地元のKW先生によれば、それぞれ協同組合を成立させて、いわば会員制のコミュニティを形成していて、肌と肌の付き合いを自分たちの費用で運営しているのだ。水資源と同様に、お湯資源共同体が成立しているのをみることができる。Img_9172 Aさんはその中でも、T湯が良かったと言っていた。来年は、外湯巡りにも挑んでみたい。と話しているうちに、午前2時を回ってしまった。解散のあと、深深と更ける夜の余韻を楽しんで、コタツに照明を灯して、読書を楽しんだ。

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プロフィール

  • 坂井素思
    放送大学教員で、社会経済学領域を研究しています。