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2013/08/06

長野学習センターでの面接授業

0807 朝起きると、部屋の前に雨が当たっていて、予想外の雨だ。明日からは晴れそうだ、と予報が出ているが、雨の中講義が始まる。今回のテーマ「二つの社会転換」は昨年から始まったシリーズで、「少子高齢化と産業構造の変化」という二つの社会変化を扱っている。話したいことはおおよそ煮詰まってしまったので、そろそろ最終回にしたいと考えていた。それで、このテーマは、今回の長野学習センターの授業で最後として、来年度からはまた新たなシリーズを考えている。

0805 最後に相応しい、学生の方々との議論を十分に盛り込んだ面接授業を考えている。とはいえ、こちらがそのように考えていても、学生の側にもそれぞれ異なった思いで参加なさっているので、講義の中で応答を行いながら授業を進めていくことにした。

テーマがテーマだけに、人口の影響と経済の動向については、新聞さえ読んでいれば、誰もがなにかを言える題材なのだ。それで最初に、全員の参加者に身近な高齢化社会現象を問うた。反応は大変良いので、十年先の自分を占う意味でも興味深い講義になるものと考えている。それで、議論になることはまったく心配をしていなかったが、用意したものの最後まで到達できないのではないかという危惧があり、その通りの結果になってしまったので、それが残念なところだった。

0806 けれども、煮詰まったとはいえ、将来の不確実な状況には変わりないので、想像力と議論による授業の効果が期待される部分がたくさんあり、期待通り面白い授業となった。

0806_2 何が面白かったかといえば、テーマそのものよりも、学生の持っている経験との関係で、高齢化問題をどのように考えるか、ということにあった。たとえば、人口問題は比較的大数法則的な変化であり、ある程度予想できることであるにもかかわらず、その対応には、必ずしも大数法則的な趨勢を仮定できないというジレンマが存在する。

0806_3 学生の方がたの中にも、このところ数年間続いた新自由主義的な決定論に疑問を持っている方もいて、それ以外の可能性もあり得るのではないかという問題を議論としてぶつけてくる方もいらっしゃって、たいへん面白い議論が出来たのではないかと考えている。このように、身近な経験については多様な方向があり得るのだけれども、今回は他の学生との比較が出来るというメリットがあり、この点で面接授業の特色をうまく発揮できたのではないかと思っている。

0806_4 帰りには、毎年行くことにしている祖母の墓へ参る。大きな街道筋からひとつ入った道が連なっており、この坂道を小さな流れに沿って、登っていく。ほどなく,山門に連なる通路が見えて来た。いつものように、手水場で温泉水で手を浄めて、墓参りを済ませた。曽良の墓にも、お参りをして、風の生活の極意を問うた。

辞世の句

春にわれ 乞食やめても

        筑紫か奈

0806_5 宿舎の湖畔への帰り道、市街の中心の川沿いにある鰻屋さんへ寄る。去年は、値上がり直後だったので、客が遠のいていたが、今年は満席で女性客が多い。最近の傾向だと思われるが、女性の一人客がちょくちょく見られる。旅先でちょっとゆったりと楽しみたいというところだろうか。0806_7 酒は「M」の冷酒で、鰻は慎み深く「松」を頼む。いつものように、昔を想像し、伯父の家のことなどを想いながら、宿へ着く。

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プロフィール

  • 坂井素思
    放送大学教員で、社会経済学領域を研究しています。