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2013/07/13

合宿が始まる

今日から、放送大学本部にあるセミナーハウスにて、3日間連続の合宿ゼミナールが行われる。昨年は、島根大学のI先生のお世話になって、松江で合宿を行ったのだが、これはこのゼミでは例外的なことであったのだ。一般の大学では、合宿になると、このように大学の外に出かけるのだが、放送大学は遠隔教育の大学なので、逆の動きをする。つまり、合宿になると、皆が日本国中から本部キャンパスへ集まってくるのだ。

放送大学には、社会人の方々が通って来ているので、それぞれの持つ経験談には事欠かない。ゼミが終わった、アフターファイブが楽しい。たとえば、Mさんは介護・医療施設に勤めていて、終末医療の現場に立ち会うことが頻繁にあるという、極めて現代的な仕事場にいる方だ。以前から、人の命のことに強く敏感に反応することがあって、Mさんには死者とのつながりがあって、何か職業上の直感が働くと感じていた。

人間が最後になって、どのようなことを気にするのか、などということが、すらすらと口を突いて出てくるのだ。わたしだったら、最後になったらということが今までないので、そうなってみないとわからないが、やはり常識的であっても、家族のことが気になるような予感がする。

ところが、彼の口から出て来たのは、意外なことだった。もちろん、彼の職場が典型的であるという訳ではないだろう。その点は、割り引いて考えなければならないけれども、それでも人を納得させる答えだった。

誰であっても「和解」を求めるのだと言う。たとえば、愛人から戻された夫が、正妻を最後に呼んだという例もあるし、喧嘩していた知人を呼んでほしいという場合もあるらしい。人は、最後に自分の人生を完結させたいという、広い意味での承認欲求を持っているのだと言うことであるということだろうか。

ということで、それじゃ、わたしが和解を求めるとして、それはどのくらいのレベルまで和解しなければならないのか、妻には済まないことをたくさんして来たから、絶対に和解ということにはならないままになる可能性が高いし、近親者ほど、和解できそうな人はいなくなるほど、人生のなかで、迷惑をかけてきてしまった。だから、わたしの場合は、Mさんを呼んで、懺悔するつもりは毛頭ない。

と、Mさんに言ったら、なるほど、自己完結できる人は、中には居るそうだ。わたしもこの種類に属していることを信じている。だから、せいぜいのところ、日記帳辺りで、「和解」を求めることにしたい、と思ったところなのだ。世の中で素直でない方は、居るのです、とMさんに言われてしまった。このような人種は、決して介護施設では歓迎されないから、ご覚悟のほどとまで、言われた。とくに、学界関係者ほど相手にされないらしい。今のうちから、他の生活の方法を考えなければならないだろう。

 

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プロフィール

  • 坂井素思
    放送大学教員で、社会経済学領域を研究しています。