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2012/07/07

「チャンスを逃したな!」

Photoジョニー・デップ主演の映画「ラム・ダイアリー」の中で、「チャンスを逃したな」と言われる。主人公がスポンサーだった男に捨てゼリフされる場面である。金ずるを失い、女友達を失い、さらに、勤め先の新聞社も倒産してしまうという、何もかも失ったかと思われる時期が、すべての人にあるものだ。じつは、このときこそ、人生の飛躍の時である場合が多いと、後で知ることになる。チャンスをのがした時こそ、チャンスが到来した時なのだ。この映画の主人公のように。

そういえば、わたし自身反省するに、ずいぶんと「チャンスを逃して」来たな、と思う。けれども、あえて相手から「チャンスを逃したな」と言われたほどの経験は、そう滅多にあるものではない。かなり昔になるが、某国立大学の主導的な教授職を紹介され、すぐ返事をくれ、と言われたことがあった。前任者はその地方の名士で、そうなることが保証されているほどの職だと言われた。不思議なことに、このときは直感的に、アッサリと断ってしまった。そうしたら、次の日に電話がかかってきて、もうその人事は別の人が受けたよ、ということだった。「チャンスを逃したな」ということだったらしい。

この場合も詳細を述べることはできないが、結果から見て、断って正解であったとわたしは思っている。職業や人生に正解はないのだが、結局は与えられた道の中で、右往左往するだけに終わるのはわかっているにしても、このようなときの直感はときどき正しいことが現れることがあるのだ。

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  • 坂井素思
    放送大学教員で、社会経済学領域を研究しています。