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2012/02/16

「神」を見たことがあるか、としか言い様のない一日もある

Photo義理の関係であるが、きわめて近しい親戚が今日一日で、同じ日に二人も亡くなった。それだけでなく、やはり近しい若い人が、新たな人生を歩み始めることを決めた。

人生の中の一日で、途轍もなく大きな力が一度に働き、何かがぎゅっと凝縮して現れる。そして、その凝縮したものは、次から次へ渡って行くのだ。このような一日というものがありうることを、ようやくにして知った。

Photo_2昔、高校時代の国語教師N先生が授業中におっしゃったことがある。わたしは座高が高かったにもかかわらず、この頃は一番前の席に座ってからよく覚えている。君たちは「神」を見たことがあるか、と。クラス全員に、突然問いかけたことがあった。どんな神でも良い、あたかも神の起こした奇跡のようなものでも良い、と。遅ればせの宗教体験と言ってもよいかもしれない。

言ってみれば、生と死とが交錯する、そんな一日だったのかもしれない。朝、5時に妻から電話がかかってきて、支度をしてすぐ、朝の一番列車に乗って、秋田へ向った。昨日、会議に出ていて、今日の午前中に報告を送らなければならなかったが、新幹線の中で書いて、秋田駅で送ることができた。

Photo_3病室へ赴き、病院からの葬送に立ち会った。ベッドから搬送用の器具へ移す時、ずっしりと重かった。それは体重という意味ではなく、一人の死というものの重さだと思った。

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  • 坂井素思
    放送大学教員で、社会経済学領域を研究しています。