« 遠くに行ってしまったものに対して、「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」ものとは何だろう | トップページ | 集合意識は、どこで育まれるか »

2012/02/25

雪が残っている群馬県での先生方の合宿に参加して、心身ともにリフレッシュした

Photo_5群馬県の温泉にて、放送大学の先生方との合宿があった。昨年も来た湯宿温泉だ。到着してすぐ、昨年と同様にセミナーを開いて、早々にいくつかの決定を行っていった。本当に楽しむためには、そのまえに仕事を片付けなければならない。

T先生がおっしゃるには、このような別天地へくることには、いわば「転地効果」があるのだという。常日頃、放送大学本部で議論を行っているのだが、ここで全員の先生が集まっても、やはりそれは公式の行事である教授会のときでしかなく、ほとんどいつも時間が少ないのだ。それと異なって、場所が変わったことによって、一日たっぷり時間を取ることが出来るし、効果のほどは本当かどうかは別にして、多少想像力も柔軟になるし、許容の幅も広がる効果が望めるのだ。

Photo_6新しい考え方には、新しい環境が必要だということかもしれない。具体的な議論の内容は、今後の新しい放送授業の企画に関してであったが、そのことはともかくとして、今回興味深かったのは、議論の中核というものはどのようにして生ずるのか、という典型の議論が行われたことだ。ちょっとだけ出すならば、一つには、機軸というものが必要であり、二つには、それがどの範囲まで広がりを持つものなのか、ということを確かめる必要があるということであった。

Photo_7もっとも、この二つの関係は、逆転するかもしれない。放送大学としては、教養の広がりを得てから、中核を刻んで行くことがむしろ得意なのかもしれない。学問の領域は今日複雑に絡み合っているから、それを解しながら、かつ組み合わせることができればというところだろう。

さて、このような会を積み重ねた結果は、2年後には、放送大学の印刷教材という形になり、さらに3年後には、放送教材というものに定着されて行くことになるだろう。その時に、学生の方々が、ここでの議論の雰囲気を、少しでも感じていただけるならばたいへんありがたいと思う。

今回は、S先生が定年を迎えるので、お別れ会を兼ねている。S先生は建築学の先生で、実際に建築事務所を持っている。普通の設計だけを担当する建築事務所とはちょっと違っていて、環境全体をデザインすることで知られている。近年では、広島市民球場なども手がけられている。行きのバスで隣の席に座ったので、お話をいろいろ聞くことができた。

Photo_8中でも特に印象に残っているのは、事務所のスタッフが40名ほどいらっしゃって、その統括を行っている話だ。30年間くらい一緒に、運営していくと、途中で建築設計をやめて経営の方へ回る人が出てくるという現実は、特に興味深かった。どのようにして、転向を図ったのだろうか、想像するだけで興味深々だった。そのうち、ヒアリングを行いたいと思ったくらいだった。

Photo_9宿舎となったY館をちょっと出た隣に、町の共同浴場がある。K湯というのだが、宿舎の内湯も良いのだが、このような共同浴場の良い点は、地域の方々と話ができるところにある。たまたま毎日来るという、おじいさんと孫娘さんが入っていた。4、5人はいれば、いっぱいになってしまうようなところなので、3人くらいがちょうど良いくらいだ。

昔は、朝風呂にもきていたとおっしゃっていた。けれども、最近の若い住人たちは、次第に内風呂を作るようになってきていて、共同浴場の利用は減りつつあるのだそうだ。高齢化も影響していて、歳を取ると、外湯は難しいと言っていた。そうは言っても、家族中で共同浴場へ行くという伝統は、この建物が存在しているから続いているのだろう。湯元のホスピタリティと、住民たちの共同性とに、共感を感じた入浴であった。

Photo_10住民たちの共同性には、変容があるらしい。たとえば、かつて浴場の掃除は、住民たちの当番で行っていたのだが、現在は専門の掃除人を頼んでいるとのことであった。

« 遠くに行ってしまったものに対して、「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」ものとは何だろう | トップページ | 集合意識は、どこで育まれるか »

大学関係」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/173786/54158838

この記事へのトラックバック一覧です: 雪が残っている群馬県での先生方の合宿に参加して、心身ともにリフレッシュした:

« 遠くに行ってしまったものに対して、「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」ものとは何だろう | トップページ | 集合意識は、どこで育まれるか »

『貨幣・勤労・代理人』(経済文明論)

  • “「貨幣・勤労・代理人」"

社会経営研究配布中

  • 2015study

社会経営ジャーナル配布中

  • 2015journal

開いている講義    「社会的協力論」

  • cooperation

「音を追究する」第13回・第14回

  • art

「多様なキャリアを考える」第2回・第3回・第4回

  • cooperation

「グローバル化と私たちの社会」第11回

  • cooperation
2017年8月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    
無料ブログはココログ

Recommend

プロフィール

  • 坂井素思
    放送大学教員で、社会経済学領域を研究しています。