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2011/10/15

収穫の時

Photo_4収穫の時を迎えている。写真に写っているワインも、さることながら、論文も仕上げの季節を迎えている。

今日も、東京文京学習センターで修士の学生たちとゼミナールを開催した。先週は、卒業研究のゼミナールを行なったから、二週連続となる。

この季節のテーマは、「問題提起と結論」を整えることとしている。例年みていると、仕上げにもいくつかのタイプがあって、なかなか一律にはいかない。けれども、一般ルールからすれば、問題提起と結論を定めて、中間の文章を整えていくのが常套手段だと思われる。

あと二ヶ月というところでは、書き始めてしまうと、なかなか止まらずに注意を引くことはむずかしいが、この時期であれば、まだパテの時期なので、どうにか形を変えることがまだ可能だ。

そこで初心に、帰って本当のところ、なにを書こうとしていたのか、もう一度考え直してみるのも良いと思われる。毎年みていると、この辺で文章を蓄積していって、後戻りできなくなってしまう人が見られる。

などと、言うのはやさしいが、一筋縄でいかないのが、論文の面白いところだと思われる。ちょっと変えてしまうと、全体に影響を及ぼしてしまう性質を持っている。これまでの調子を持続すれば、かなり良い論文になるな、と皆に思われていた論文でも、どういう訳か内容は良いにもかかわらず、問題提起でその重要な中心点がうまく押し出されていなかったりする場合が現実にあるのだ。

Photo_5なぜ論文において、先人の書いた論文が重要な意味を持つのか、ここで複数の考えが総合されて成立するのが論文の醍醐味 だと思われる。理科系の論文では、よく言われることだが、それは一枚でも立派な論文があり得る、という言い方をしている。これも、一枚に凝縮されていることは認めるにしても、その命題を立てる際に、皆が納得している問題提起が行われているから、一枚でも論文になるのだといえるのではないだろうか。

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  • 坂井素思
    放送大学教員で、社会経済学領域を研究しています。