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2011/07/22

竹下通りでの暑気払い

Photoやはり昨日に続いて涼しい日となったのだが、新橋で打ち合わせを終えた後、大学時代の友人F氏と会うことになっていた。原宿で待ち合わせとなった。けれども、打ち合わせが早く終わってしまい、時間が相当あったので、青山近辺を散策することにした。こんなことができるのも、暑気払いするような暑い日であれば、歩くことなど、とんでもないことだが、涼しい暑気払いの効用と考えたい。

Photo_2大学院生時代の友人Sさんの家が青山にあったので、3度ほど案内してもらったことも思いだした。もっとも、いつもすぐに、表参道のビルの地下にあった緑色基調の居酒屋に入ってしまったので、散策は食前運動のようなものだったが。国道246からすこし入っただけで、洒落た住宅や静かな喫茶店、高級そうな(何が高級で、なぜ高い賃貸料を払えるのかはわからないのだが)事務所がいくつもあった。そして、すぐ住宅街が連なり、静かな街へ入っていった。

Photo_3多くがコンクリート造りになったほかは、数十年たっても街の雰囲気が変わらないのはたいしたものだと思う。住人が変わっても、不変な要素が街には存在することの証拠だと思われる。こんなところに、ショールームやギャラリーを作っても、需要はないのではないかと思われるような場所でも、すでに数十年経っている。

Photo_4だから、地方のように人が集まらないから閉鎖するというわけではないところが立派というより、表現が見つからない。都市の恐ろしさはこのようなところではないかと思われる。時々は、向こうを張って、土地の雰囲気を理解できない住人が現れても仕方ないだろうが、この写真のような成金的で新しいビルが増えるようになると、一般客が付くのだろうが、かえって街の雰囲気は台無しになってしまうから、場所というものの持つ雰囲気は大切だと思われる。

伝説的な大きなカフェがあって、喫茶店というよりも、サロンというに相応しい場所があると聞いていた。その前を通ると、テラスに何人か座って、ゆったりとした雰囲気を持っていたが、どうも一人で来るようなところではないな、と直感的に察したので、そこへは入らずに、もちろん原宿に行かなければならないということもあって、横道をすこし進んで、昔ながらのお屋敷が残っているところを通り抜け、表参道へ出て行った。

Photo_9ここもじつは不思議なところで、古いものを無理やり新しくしたために、混交の妙が至る所に見られる。かつては、同潤会アパートが典型例だったが、現在ではヒルズになってしまった。けれども、同じような例は、写真の看護協会ビルに有名ブランドが入っているなど、面白い現象だと思われる。

Photo_7問題は、竹下通りである。これもかなり若い時代に、大学時代の友人K氏が結婚披露パーティを行なうと言うので、行ってみると、この竹下通りから1本入ったところが会場であった。当時から、高校生などの若い女性たちが多い通りであったが、今行ってもさらに若返ったような女性世代が通りいっぱいに溢れている。

Photo_10じつは以前、沼津に行ったときに魚市場の隣に、本場のエールが飲める店Tがあることを知ってわざわざ飲みに入ったのだ。その店が数年前から東京へ進出して来たことを知って気に留めていた。中目黒にできたことは知っていたのだが、昨年から原宿、さらに横浜の馬車道にも出店しているので、ぜひ久しぶりの味を楽しみたいと機会を伺っていた。

F氏とは17年前に二週間ほど、ふたりで英国を縦断して、十分にエールを味わった仲間なので、ちょうどタイミングも良く、この店を選んだ次第である。ところが、店に入ると、予約客で席がいっぱいで座る余地がないのだという。それほど、途中から混みだした。

沼津店のイメージからすると、エールを好む人は外国人だけで、日本人はビールが冷えていなければ飲まないと思っていた。このような店は到底流行らないだろうと高を括っていたのだが、どうもこの生ぬるいエールを冷やしたところで、日英の折衷が成立したらしい。けれども、こんなに冷えたエールは邪道ではないだろうか。美味しければ良い、ということで良いのだろうか。

友人Fくんは、すっかり良いのだ、という顔をしたので、そのまま飲むことにした。確かに、温度をべつにすれば、旨いのだ。Fくんは、ジャーナリストなのだが、それ以外にも音楽を嗜んで、趣味の人としても悠々自適の生活をしている。違っていたら失礼だが、仕事論からみると、「余暇人」類型に属すると思われる。

Photo_8「やりたいようにできるように、仕事を持っていくことも必要なんだ」という意見の持ち主だ。仕事に自分が合っているのかは、その人自身にとってもわからないものだ。希望する仕事にはじめは就いたとしても、その後どうなるのかはなかなか予想はつかない。とにかく、仕事に就いてからは、自分のやりたいようにできるように調整できるか否かがその後の人生を決定する。こんな説だったが、なんとなく「余暇人」類型としての説得力を持っていた。

最後は、竹下通りがこれほど有名になる前から、ここで喫茶店を開いているという、P喫茶店でケーキセットを食べて、帰宅する。

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  • 坂井素思
    放送大学教員で、社会経済学領域を研究しています。