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2011/06/19

大分での雨と、面接授業

また雨である。熊本在住のH先生からの便りが届いた。九州では、週末の天気は最悪のようである。わかっているのだが、今回もこれほど降るとは思わなかった。

朝、バス停へ行くと、宮崎県からこの授業に参加しているKさんと会う。7時の段階で、九州新幹線が止まっていたが、それは熊本と鹿児島に影響が出るだけで、大分には影響が及ばないことがわかった。それで、二ヶ月続いての面接授業中止を免れて、ほっとしたところだった。

今回は、他に長崎から参加して来ているTさんがいるが、親戚の車で学習センターへ行くそうだ。それ以外はほぼ地元の人なので、何らかの形でバスに依存しないで車の調達がうまく行くらしい。

Kさんとバス停で降りて、学習センターへ向かって歩いていると、すっと車が止まって、こんどは他の学生の方が送ってくれた。車の有効な利用を心得ていらっしゃる方が多い。つまり、大分ではほぼ車で行くことが当たり前で、学生も職員も車は手足同然なのだ。大分は完全なる「車社会」である。残念ながら、わたしのように車をもっていないし、免許も持たない人間はお客さんとして扱うより他ないだろう。と考えたら、気が楽になった。

講義は順調で、ほぼ予定通り。結論に辿り着いた。新自由主義の30年間を説明する授業だったので、最後に学生たちがどの考え方にシンパシーを感じているのかを集計してみた。あらかじめ、新自由主義と比較した、社会民主主義、共同体主義、保守主義について、内容を理解してもらった上で、投票を行なった。

前回、新潟での集計では、新自由主義派が多かった。さて、今回はというと。社会民主主義派がほぼ半数を占め、次に共同体主義派が4分の1を数え、保守主義派、新自由主義派と続いた。学習センター所長のI先生から、大分では伝統的に、政治的には革新派が強いことを教えていただいていたが、今回についてはこのような結果が出て、たいへん興味深かった。最後まで講義に参加した学生たちはいつものように、最後は拍手で締めくくってくれた。職員Tさんをはじめ、職員の方がたにも、会場が変更したこともあって、すっかりお世話になってしまった。

Photo学習センターからの帰りは、N事務長に近くの「賀来駅」まで送っていただいた。電車が来るまで、時間が出来たので、近くにあるカフェ・レストラン「G」へ入って、雨宿り。講義が終わった後の、さあっと頭の中の記憶が消去され、Photo_2ストレスが昇華されていく仕合せな瞬間を過ごした。この瞬間には、やはりコーヒーとスウィーツがあっていると思う。窓の外は、大雨が続いているが、雨の音と、記憶の消去の音とがオーバーラップする。

Photo_3夜は、学習センターのN事務長に教えていただいた居酒屋「こつこつ庵」で食事をする。昭和レトロ調の建物が流行っていると聞いていたが、これほど見事に定着しているのは珍しい。よほど経営者が好きでなければ、こうはならない。

Photo_4たとえば、内部なので写真には撮れなかったが、昔の看板で「電線話機」と記したものがあり、電話機の語源はこれかもしれないと思った。当初の電話機を逓信博物館で見たことがあるが、一戸一戸がそれぞれ電線で繋がれていて、この言葉にぴったりのイメージであるからだ。今度、また語源を調べて見たい。

Photo_5注文したのは、大分の典型的な料理である関あじ、だんご汁などで焼酎を2杯飲む頃にはすっかり気分が良くなってしまった。この辺りには名画座があったり、他にも洒落た店が並んでいたりして、もし大分に住んでいたら、たびたび訪れることになりそうな地域だった。Photo_6アーケード街に戻ると、最後のコーヒーを飲みたくなって、ホテル近くの自家Photo_7焙煎の店へ行ったのだがすでに閉じていた。そこで、江戸時代の舟のモニュメント近くのオープンカフェに入って、しばし休憩。

Photo_8一日中立って、講義を行うために、面接授業では足がパンパンになり、これを沈静化しなければならないのだ。街を行く人びとを見ていると、関東の大都市には決して見ることがないおおらかさというのか、鷹揚さとでもいうのか、そのような余裕が街全体に漂っていて、Photo_9カップルたちもせせこましくなくオープンだし、夜が更けても、街のリズムが変わらない確かがあるように、思える。

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  • 坂井素思
    放送大学教員で、社会経済学領域を研究しています。