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2011/06/23

マンゴープリン

Photo_14W大の講義が終わって教員ロビーへ戻ると、O先生が甘いものがあるというので、研究室へ伺う。日本橋S屋の「マンゴープリン」が用意されていて、先日のクリームソーダのお礼だとおっしゃる。ありがたく頂く。いくら甘党の方でも、いつでも冷蔵庫を開ければ、S屋のスウィーツが出てくるのであれば、さすがW大はいかばかりかというところだが、これは頂き物だそうだ。

それで、この後甘いものを前菜として、この勢いで、食事に行こうということになって、神楽坂方面に戻って、洋食屋のBへ入る。この店は、O先生のブログにはあまり登場しない。来店は二度目とのことだ。入って、すぐにステーキを注文する。それも、後でわかったのだが、一番高いヒレを頼んだらしい。柔らかい肉だが、ボリュームがちょっと心配だ。わたしは慎ましく、ポークソティのトマトチーズ焼きにしたのだが、こちらも食べてしまえば何ということもなかったのだが、それでもかなりのボリュームだった。

O先生は、セラピー文化に詳しいので、わたしの職業論にかこつけて、セラピストがなぜこんなに増大してきたのか、ということについて、質問と議論をふっかけてみた。O先生は甘党なので、アルコールが入らずとも、すっとこのような雑談に入っていく。わたしは白葡萄酒を少しという状態であったので、ちょっと息抜きはできたが、議論に入るには、ちょっとという状態であったが、お伺いするほうとしては贅沢は言えない。

わたしは、セラピストについて詳しいわけではないので、どういう職業なのかという基礎的なことも含めて、話を聞けたのは良かった。基本的には、セラピストはクライアントの話をありのままに聴くことから始まる。つぎの段階として、次第にクライアントが「語り直し」をはじめるのだそうだ。現実の生活で行き詰まっている人びとが、語り直すことで、生活を複数化出来るのだという。この「語り直し」にセラピストが「承認」を与えることで、これまで行き詰まって自信喪失状態に陥っていた人が、自信を回復することが出来るのだということである。

ここには、素人考えで申し訳ないが、二つの過程が含まれているように思われる。ひとつは、セラピストの消極的な役割である。つまり、ひたすらクライアントの話を聴く過程である。けれども、現代的だなと感じたのは、「語り直し」から、「承認」に至る過程である。これはセラピストが「承認」を通じて、本人に相当な影響力を積極的に行使する過程である。

O先生へ質問をしたのは、この「承認」という過程は、自分でやってはいけないのか。あるいは、最も近しい家族がやってはいけないのか、ということである。自立してできたり、家族との間で、自信回復ができるのであれば、現代ではセラピストが必要ないだろうというつもりだった。ここでは、個人の内面や、家族関係に問題が生じて、ここでの相談を必要としているからこそ、セラピストが増大しているのだということらしい。

近代社会のインフォーマル問題が、このようなセラピストという職業の必要性を生み出しているということだ。職業論的にいえば、このような近代化の生み出した職業は多くの場合未完成で、完結されない過程を多々含むようになっているということだと思われる。

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  • 坂井素思
    放送大学教員で、社会経済学領域を研究しています。