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2010/05/29

ハマナスの花が誘う

Photo_2 新潟学習センターの面接授業だ。朝早めにホテルを出たつもりだったが、途中の喫茶店でポットにコーヒーを入れてもらったりして、街のモニュメント(新潟市出身の漫画家水島新司のドカベンなのだ。バットのしなりはすばらしいのだが、顔が似ていないのが残念だ)を眺めたりしていたら、すっかり歩く速度が鈍っていたらしく、学習センターへ到着したのは15分前ほどだった。

クラスの人数は少ないので、対話重視の講義ができる。最初にまず、学生の方々の紹介を含めて、芸術経験を聞くことからスタートした。いくつかの事例として参考になりそうな話を聞くことができた。これがあるから、同じ大学でも社会人の大学は楽しい。

講義が終わるころ、10年ぶりに連絡を取り合った新潟大学のH先生が訪れ、新潟の散歩コースを案内してくださる。学習センターは信濃川と日本海との間の大きな中州みたいなところに位置しているのだが、ここだけ小高い丘になっていて、周りは意外に高級住宅地で、お屋敷がところどころに点在している場所なのだ。丘を下って海側を案内してくださった。坂を下っていくと、護国神社があり、それを超えると視界がばっと広がり、日本海が180度展開する。この辺りで横田めぐみさんが拉致されたのだそうだ。

Photo_3 海岸には、ハマナスが花をつけていて、昨日までの荒れた天候の中で耐えてきたのかと思うと、花もたいへんだなと思う。すこし先に夕陽の沈むのを見る最適の場所があり、あと1時間ほどだということで、車だまりに人が集まっていた。そのわきに、ハーブを特色とするカフェレストランがあって、そのテラスが冬にも十分耐えることができる座席になっていて、しばし日本海の遠望を楽しむ。店員が人懐っこい方でわれわれのような年寄りを気にせず会話に入ってきた。この店は、サンセットと同時にいつも閉店するのだそうだ。草花的なカフェだった。

車で街の中心街へ出て、街中を案内していただく。豊かな豪農や網元がくりだしたような、見事な門構えの料亭などがまだまだ残っている。H先生の行きつけの店は、気の置けない静かな席を用意してくださって、ゆったりと歓談することができた。もちろん、お造りや、岩ガキ、藻づくなど海の幸は十分あり、酒もTという透明感ある味の美味しい銘柄を選んでくださった。

じつはふたりには、共通の友人がいたのだが、3年ほど前から行方がわからない。それで、会って最初の話題がそのことに集中した。なにか、良い方法はないだろうか。そのご、話はH先生が出版なさってきたアメリカ経済とグローバル経済の話になり、異なるところで異なる立場からそれぞれ考えてきたことに、ほんとうに意外なほど共通点が多いことが分かってきた。というよりも、どこがわからない点なのかがそれぞれ確認できて、たいへん面白い会話をすることができた。長く生きていると、このようなことがあるのだ。

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プロフィール

  • 坂井素思
    放送大学教員で、社会経済学領域を研究しています。