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2010/03/17

病いについて

京都に来ている。来年度制作の印刷教材の資料収集がようやく先週あたりからうまく行くようになったので、この春休みのうちに、なんとか集中的に終了させておこうと思っている。

午前中に東京圏を出発して、午後になる前に京都に居るという感覚は、横浜の家から、放送大学幕張本部へ通勤するという感覚とあまり差がない。もっとも、それじゃ日帰りで済ませたら、と言われたら、幕張と同様にちょっと辛い。

Photo 京阪三条駅まで地下鉄で出て、コインロッカーに荷物を預ける。身軽になったので、歩いて京都大学へ向かう。鴨川端を上流へ向かって歩くと、ボケの花や、 気の早い桜の花が咲いていて、やはり来てよかったな、という気分になった。心の中と同様に、Photo_2雨の間のつかの間の晴れだ。

京大の職員だったKさんから以前推薦されたことのある、喫茶店「かもがわカフェ」に寄ろうとするが、どうもお休みらしい。それでも、店の道路標識がすこし離れた表通に出ていて、ちょっとだけ寄り道した気分にさせてくれる。

Photo_3 それじゃというので、Kさんのもうひとつの推奨である、京大が管理しているという日本庭園を探す。ホームページで調べると、確かに京大は年間かなりの庭園維持費を業者に支払っている。

じつはこの庭園のことを放送大学の「社会と産業」カンファレンス室で先日話題にしたところ、そこに政治学のA先生がいらっしゃって、N先生に確かめながら、あれではないか、これではないか、と言っていて、最後は言い当ててしまった。インターネットで調べてみると、その庭園そのものはホームページには載っていないのだが、別のルートから辿ると、確かにA先生の言うとPhoto_4おりだった。先生方の頭の中には、明治期という時代と、京都の政治地理とが、常識として備わっているらしく、うらやましい。

その庭園は、京大の宿泊施設「清風会館」の向かいにある生垣に囲まれた庭園で、百万遍辺りではかなり贅沢な敷地を持った邸宅「清風荘」である。この清風荘は、西園寺公望の京都邸として有名らしく、しばしば明治期の政治舞台に登場したらしい。

玄関には、庭師たちの車が数台停まっていて、ちょうど庭の手入れが始まっているらしかった。ちょっと頼んで見せてもらう、という雰囲気ではなかったので、しかたなく、周りを巡って、想像力をはたらかせて鑑賞する。

Photo_5茶室があったり、ぐるり巡る散歩道があったりするのだが、どうも庭園は中で二重になっていて、その中核は、外からは伺うことのできない構造になっているらしい。おそらく中に入ると、周りの世界から隔絶された別の世界が展開されているのではなかろうか。

裏には、有名なS予備校の宿泊施設があって、受験の終わった予備校生の引越し荷物が山積になっていた。こちら側からは、おそらく庭を窺い見ることができたようで、それを防ぐために古いレンガ作りの防御壁が二重に作られている。なんと念の入ったことか。

また、この敷地内には、京大の女子寮があるらしく、周りを巡って、中を伺い見ることがタブーである雰囲気だ。鈍感なわたしでも、二度ほど巡ったころPhoto_6には、視線を感ずるようになって、ようやく昼飯を食べようとそこを離れることにした。

今出川通をわたって、路地に入ると、有名な梁山泊があるが、ちょっと敷居が高かった。もう一本違う路地にある、定食ランチの店「ラ・トゥール (La Tour)」へ入る。京大の時計台にも店を出している。けれども、こちらの店はランチが600円で、一皿に魚と肉とメンチの三種類の料理に、さらにサラダとご飯がついている。価格だけでも十分に、学食と争えるが、さらに美味しい。サラダのドレッシングや、トマトのソースは懐かしい味がする。

Latour午後、十分な時間的余裕を残して、図書館にこもることができた。春休みのせいか、席も空いていて、ラッキーだった。コーヒーも我慢して、夜まで数冊の収穫を得る。

じつは、京都への出発数日前に、同僚のある先生がいらっしゃって、どうもお腹が痛くてたまらない、入院するかもしれないとおっしゃる。それで、今日にも主治医の先生と相談して、治療方針が定まると聞いていた。病は気から程度で済めば良いが・・・。このような状況が続いて、精神的に「お腹が痛い」とでも言うような状態だ。つかの間の晴れを大事にしたいと思った。

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  • 坂井素思
    放送大学教員で、社会経済学領域を研究しています。