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2009/12/27

審査旅行

審査旅行という言い方も、おかしい気がするが、学生の方々が勤めながら、徹夜もして書いた論文を誰かが読まなければ一生懸命書いた努力が報われない。もちろん、指導してくださる先生は読まなければならないのは義務だとしても、ほかの先生がこれを一字一句すべてチェックするというシステムも、考えてみてればすごいところがある。

先生方が、日本中を駆け巡って、卒業研究を読みまくっているのだ。読んでは旅行し、旅行しながら読み込む。内容は審査できても、努力は審査できない。でも、これほど貴重なものはない。

それで、今回は大阪へ来ている。今日ふたりの方がたを大阪の先生と一緒に審査した。いずれも力作で、病気になって復帰して書いたり、勤めの間に書いたりしたものだ。欧米では、専門外の一般の人が、専門家を凌ぐような論文をよく書く。それが小説や映画の題材になる。「グッドウィル・ハンティング」や「ジュード」などは、印象に残っている映画だ。

放送大学では数は少ないけれども、これが現実のこととして起こってしまうのだ。いまのところは、あまり表には顕われないが、なかには書籍になったり、修士論文への助走になったりして、成果をきちんと挙げている論文もかなりの数になっている。わたしとしても、もっともっと応援したい制度なのだ。

通常、28日が放送大学の御用納めなのだが、月曜日がセンター閉所日なので、実質的に今日が今年最後の日になる。センター所長のK先生も、わたしたちの相手をしてくださった後、これからセレモニィだとおっしゃって忙しそうであった。

Photo_7 大阪の喫茶店はまだまだ未開拓のところだったので、この際挽回しようとして、欲張って歩き回った。なんばというのでしょうか、ミナミというのでしょうか、この辺の言い回しがわからないのであるが、この近辺に宿を取って、回ることにする。

まず、平岡珈琲店へ行くが、日曜日は休みということで、残念だった。それじゃというので、「サザンクロス」とか「スタンダードブックストア」とか、メモしてきた店を回るが、見つからず、閉めてしまっているものもあるらしい。心斎橋通りをずっと南へ下ってきてみて、チェーンの喫茶店が品揃え豊かに店を構えているので、これと競争しようとすると厳しいな、と思った。

Photo_2 なんばで苦味系珈琲の系譜を継いでいる、「蘭館珈琲ハウス」で濃い目のブレンドを注文する。先日仙台で飲んだ、苦いけれども軽いという系列の味だった。やはり乾いている味だ。この味は、なかなか出せないから専門店では流行るのだろう。

Photo_3 大阪に来たら、夕飯はお好み焼きにしている。カキと豚の入ったものを注文する。東京でもあるではないか、と思うが、しかしここで食べると、違う味がするのだ。郷土料理というのは、やはり場所らしさということが効くのだと思われる。

Photo_4 さらに、ミナミで一番濃い珈琲という「丸福珈琲店」へ行く。外見はふつうの喫茶店のようのだが、一歩店に踏み入れると、懐が深いのだ。奥まで座席がずっと続いている。

Photo_5 喫茶店では、奥深さというのは、必須の条件だ。なかに入っていくに従って、コーナーがいくつもあって、それらがグループの対話を育むのだ。6人とか、8人の客が入ってきて、前もこの席に座ったよね、とか、ああちょうどここが空いていたわ、とか言う。クラス会、街の会合のあとちょっと寄る店なのだと見た。多くの人びとが多様な場所のイメージを持って入ってきて、それぞれ満足させる席が用意されているのだ。これは、余裕がなければできないことだ。

Photo_6 今日最後の珈琲は濃厚な一杯となった。出張恒例となった感がある、映画を観て、宿舎へ戻った。Photo_8

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プロフィール

  • 坂井素思
    放送大学教員で、社会経済学領域を研究しています。