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2009/11/09

酩酊文化と葡萄酒と映画

ようやく歯科の先生から、OKが出て、これでしばらく様子を見てみましょうという段階に達した。祖先から受け継いだ歯は、脆弱さを持っていて、数年に一度は爆発を起こす。そうなったら、原稿を書いていても、映画を見ていても、かつては何も手につかなかった。

このような状態が、ちょうど原稿を書いている最中にピークとなった。これが一番きつかった。今回は、後から考えてみると、肩こりが激しくて身体も最悪、事件が次から次へ起こって回りの環境も最悪、さらに仕事も、5つから6つの異なる原稿群を同時に書くという状態を3ヶ月続けたことになる。振り返ってみると、よく切り抜けたなというところだ。この間、支えてくださった方がたに、この場を借りて、感謝申し上げたい。

なぜ切り抜けることができたのかは、外的状況については幸運が続いたことがあるが、個人的にはやはり、葡萄酒と珈琲によるところが大きいと思われる。昼は、コーヒーで覚醒を図り、夜は、葡萄酒で酩酊に沈んだ。この起伏が良かったのだと思われる。

それで、肝心の歯の治療は、何回かできなくなったが、それも今日で、すべて完了ということだ。結局、歯が治っていれば、もっと仕事が速く進んだのかもしれない。それはそうかもしれないが、この年齢になってくると、歯の痛さも楽しみ(苦しみ)ながら、原稿が書けるようになるのだ。今回原稿と歯の治療がほぼ同時に、終了になるというのも、常日頃からの不徳と不摂生のいたすところと観念しなければならないだろう。先生の言うことをよく聞いて、歯磨きの方法を改めなければならないと反省した。

午後からは講義で、そのあと、日本版映画「サイドウェイ」を観る。米国版が以前かかっていたときに見逃してしまっており、その後忘れていた。今回、葡萄酒のことをすこし調べていて、関係あるかもしれない、と見てきたしだいである。映画批評をみると、米国版と比べると、あまり評判は良くない。

原因ははっきりしていて、現在日本のワインブームを見誤っているとみた。このテーマで映画館へ足を通わせるのは、ワインファンなのに、ワインのことに関して、米国版より見劣りがする。これは、レトロ映画を製作するときに、はずしてはならない点である。現在の映画ファンは、多様化している。だから、映画の演技がよければ、脇役は必要ない、などと言えないのだ。

俳優と同等の葡萄酒の魅力をとことん見せて欲しかった、と言うところだ。酩酊文化には、十分過ぎるくらい、サイドウェイに通ずる魅力がある。

もしこの映画を甲州の勝沼で撮っていたら、面白かったかもしれない。葡萄酒の業界には、まだまだ女性の仕事場は限られているらしい。しかし、この映画で登場したようなテイストの係りとしての職場は、勝沼でもいくつか存在しており、これはブドウ畑と一緒にとれば、かなり絵になるところだ。

米国版そのままの脚本で、日本版でも、葡萄酒のピノ=カベルネ論争を取り入れていた。ピノ種は複雑で、生産が困難な葡萄であり、テロワールが良く出る。これに対して、カベルネは耐久性に優れるために、どの土地でも育ってしまう。テロワールがあまり出ない。それはそうだが、カルフォルニアで日本人が論争しても、あまり面白くないだろう。それよりも、甲州種・シャルドネ論争を甲州で繰り広げたほうが良いのではとちょっと考えた。

と、取り留めのない空想話になってしまったが、勝沼の葡萄酒を飲みながら、ひとり細々とした仕事の反省会を開いたしだいである。

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  • 坂井素思
    放送大学教員で、社会経済学領域を研究しています。