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2009/07/20

K大の最終講義

合宿の最終日には、お昼までM2の方々がたっぷり発表をおこなった。それで、月曜日は本来祭日で、お休みなので、ゆっくりと横浜まで帰るところだが、近年は祭日といえども休日とは限らない慣習が定着してきて、日本の余暇を見てきた者にとっては、文明が逆行しているように思えて仕方がないのだ。

とはいえ、現実は現実なので、早々に幕張を退散して、京葉線、日比谷線、東横線を乗り継いで、K大キャンパスに姿を現す。じつに、授業開始して10分後というきわどいタイミングだった。

終わりよければすべて良し、なので、試験1週間前の最終講義を終えて、気分も爽快だった。このようなときには、桜木町に繰り出して、dbへ。入った途端に、講義終了をお祝いするかのように、1971年アトランティックから出たアルバム「コルトレーン・ジャズ」の「Little Old Lady」が流れてきた。

コルトレーンは、以前にも言ったように、高校時代から大学時代に、複数の友人から紹介されて聴きだしたのだから、それほど多く聴いているわけでない。だが、なぜ続いて聴いているのかといえば、強いて理由をつけるとすれば、「音のはずし方」が素晴らしいからだと思う。はずしたとしても、はずしたと感じさせないつながりを保持している、という不思議さがある。

このはずしたときに、普通ならば、予期を裏切られるので、不快を感じてしまうことになるのだが、普通ではないということだ。このはずすときに、コルトレーンの場合には、いわゆる「idle」がかかるのだ。人間にとって、この予期を裏切るアイドルの大切さは、いくら強調してもしたりないと思われる。

コルトレーンはこのアルバムの随所で、このアイドルをかける手法を聞かせてくれるのだ。最後の一杯は、きょうはコーヒーでなく、やはり酒になった。

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  • 坂井素思
    放送大学教員で、社会経済学領域を研究しています。