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2009/06/01

コーヒーの卓越

Photo_3 K氏が中米へ出張だというので、そのまえにインタビュー取材を行ってしまう事になった。月曜日の朝早くに、六本木のヒルズのそばにある、事務所を訪れる。

インタビューの終わりに、「コーヒーのどのようなところに、『卓越』を感ずるのか」という、ちょっと抽象的で難しい質問をわざとしてみた。立派なワインセラーのような、コーヒーセラーがあるので、高レベルの美味しいコーヒーについておっしゃるのかと思っていたが、その答えは、意外なものだった。

Photo_4それは、先日飲ませていただいたサン・セバスチャン農園の豆に出合ったときだったそうだ。エルサルバドルの国立コーヒー研究所在籍中に、農園を回って歩いたそうだが、そのとき、100年以上にもわたって、伝えられてきた農法で、最高と考える豆を作りつづけている姿に出合って感動したのだということである。

コーヒー農園は、ふつうはいわゆるモノカルチャーなので、豆相場の影響を極度に受けやすく、したがって製法も収益を求めるので相場に左右されるのが普通だ。これに対して、同じ姿勢で作りつづけることが大事だ、という農園は珍しいらしい。

味覚というものは、コーヒーに限らず、「おいしい」というだけで完結するのではなく、それを突き抜けて向こう側に、歴史や風土や習慣などの社会的想念を連想させる、ということだと思われる。コーヒーの味(テイスト)も、一日にして成らず、ということだと思う。

今日は収録の間、サン・セバスチャン農園のものと、特別にパナマ産のものもご馳走になった。コンシェルジェのかたが、見事なドリップさばきで、シュワーと膨れる淹れかたを披露してくださった。午後には、K氏は中米へ発っていった。わたしもK大で講義があるので、早々に六本木を後にした。

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