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2009/01/02

思いがけないこと

Photo 街を歩けば、世相がわかる。林をさまようような経済と、その上に突き抜けるような社会の青さがある。

これだけの円高で、思いもかけない儲けを出しているのは、輸入業者だ。けれども、みんな慎重になって、いつ反転するかわからないので、収益を抱え込んで黙っている。

とりあえず挙げるならば、ワイン業者だ。大手の会社は在庫を抱えてしまっていて、なかなか値下げに踏み切らないが、中小の業者はここぞとばかりに輸入に精を出している。

新春福袋で、「Romanée-conti」が千葉そごうに出ていた。ちょうど勝沼ワインがそごうにあると聞いて訪れてみようとしたが、さすがに本物はセラーに仕舞ってあるらしく、売り場には写真だけが掲げられていた。

Photo_2 発想が貧困で、金銭文化極まれり、というところだが、売り場自体が円高での、海外での成金趣味をそのまま棚に持ち込んでいるようだった。もちろん、ワインは飲料であるばかりでなく、国際的には一種の財産で、資産運用の対象となっているし、「見せびらかし消費」のターゲットなのだから、成金趣味丸出しでかまわないのだが、円高が文化を主導しているようで、なんとなくメカニカルな感じがして、嫌な気分だった。案の定、勝沼ワインどころか、国産ワインはほとんど棚からは除かれて、跡形もなかったのも、世の趨勢としか言い様がない。

以前書いたように、年末に勝沼で、このような国際標準的なワインマーケットではなく、国産の地元のワインメーカーをめぐっておいて良かったと思う。人々が示す「テイスト」というものが金銭文化だけではなく、地域性にも根ざしていることを、これからもどのくらい言うことができるのだろうか。今後さらに円高が進んで、輸入シャルドネが甲州種国産ワインを駆逐しはじめないことを願うのみである。

Photo_3 さて、もうひとつ円高で注目しているのが、やっぱり「コーヒー」である。こちらも大手の動きは鈍いが、中小の業者の攻勢は鮮やかだ。コーヒーには、国産がないだけに、円高はメカニカルに美味しさに直結している。

千葉県庁近くの大和橋にあるコーヒー業者から、ブラジルの美味しいのが入ったという宣伝ハガキが送られてきたので、検見川神社への初詣に出たついでに、境内でいただいた甘酒を覚まそうと、散歩がてら出かけてみる。店の入り口には、樽で作られたPhoto_17 福袋がバーンと置いてあって、缶詰の福袋には、ブルマンNO1も入っているという触れ込みだ。

Photo_18

新春の1杯は、わざわざ飲みに来る価値のある、この店のブレンドから始まった。購入したのは、ブラジルのセットで、樽風に作られたコーヒー豆入れが付いてきた。今年もワインとコーヒーで、年が始まっPhoto_8 た。

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プロフィール

  • 坂井素思
    放送大学教員で、社会経済学領域を研究しています。