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2008/09/19

さらに欲望は高まる

止まるところを知らないのが、欲望だ。ワインも、白を頼めば、外れることはないことがわかったので、安心して、ワインを出してくれる、料理屋を探すことにする。

学生に聞いても、よくわからない、と皆が言うので、参考にならない。まだ未成年者が多いので、仕方ないだろう。そこで、駅のそばの有名酒店の二階にある「葡萄屋」に行くことにする。ここならば、1階の酒店の恩恵が外部効果として働くかもしれないと考えた

さすがに、テーブルワインでも良いものを置いてある。甲府に本拠地がある「Sadoya」の白ワイン、シャトーブリヤン・ミュールという、一般向けのものを開けてもらい、つまみとして、「海の幸のマリネ」「オムレツ」、そしてカリカリのパンを頼む。

Sadoyaのシャトーブリヤンには、年号入りの高いものもあるが、ミュールのほうはそれほど高いわけではない。甲府産セミヨン種が使われている。甲州種とは少し違った感じだ。すっきりしているのだが、香りが良く、熟成している感じが強い。

まだ、時間が早かったこともあり、広い店なのに、ほぼ独占状態だった。落ち着ける雰囲気で、カジュアルな感じで利用されているようだ。ひとりでワインを傾けるのは、すこしもったいない。

080917_174901 いよいよ、甲府の楽しい日々も最後だ。今回、時間が無くて、いつものフォーハーツ・カフェと、六曜館とは、残念ながら立ち寄ることができなかった。そのかわり、三日間一日も欠かさずに、ロッシュにだけは精勤した。相変わらない空間と落ち着きさを提供してくれていて、一日の終わりに立ち寄るには、ほんとうに最適の喫茶店だ。

080918_195801 夜、ロッシュに立ち寄ると、必ずいらっしゃる方がいて、半ズボンでちょっと発音がうまくいかない症状を持っている、近くの店主という感じの人だった。長いベンチをいつも占めて、メニューを見るなり、「ブルマン」と発声する。それが、ブルとしか聞こえないのだが、いかにも、労働のあとの楽しそうな「コーヒーの嗜み」という雰囲気で、こんなに毎日通ってくれたら、店にとってかなりありがたいところだろう。

080917_211001_2 気になったのは、このような良い喫茶店の価値がわかるのは、近くの日本人ではなく、外国から来た人びとだ。おそらく、客の半分以上を占めていると思われる。逆に考えれば、ウィンブルドン効果ではないけれども、この方がたが毎日コーヒーを飲むから、このような辺境?のところでも、このような中核的な喫茶店が育つのだろう。

半年後まで、またロッシュのコーヒーもお預けだが、この雰囲気の定常性だけは見習おうと思う。静かに、変わらず、そして強い珈琲を!

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プロフィール

  • 坂井素思
    放送大学教員で、社会経済学領域を研究しています。