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2008/08/24

夏祭り

神奈川学習センター恒例のフェスタ・ヨコハマが開かれると、いよいよ夏も終わりだと思ってしまう。今朝は、横浜港の霧笛がいつもよりも大きく聞こえ、天候の急変を告げていた。今日一日は、雨の降らないことを願いながら、センターへ出かけた。

フェスタ実行委員の方々の準備は万端である。今年の参加券も、これまで最高の枚数が売れたそうで、人びとの結集もこれまでにない出足だそうだ。

今回の中心となる講演会は、特別の趣向が用意されていた。フランス文学専門のK先生が中心となって企画が行われているのだが、ベトナム史専門のO先生、それに、学生の有志が加わったチームが組まれていて、フランスとベトナムと横浜にちなんだ「多文化理解」をテーマに、講演が構成されていた。多文化が組み込まれる葛藤を、ベトナムの歴史と現代のなかに見ようということらしい。

このようなチーム形式の講演会というのは、各分野の専門家が集まるシンポジウム形式などともすこし異なっていて、たいへん面白い試みだと思った。K先生がこのところ追究なさっている、オープンな叙述・言説で幕を開け、その内容や比喩や現実を後の方々が追っていくのだ。どこかで、終着がなされなければならないが、それは事によると、半分は講演会のなかにあったのかもしれないが、もう半分は聴衆のほうに任されていたのかもしれない。

わたしの関心からすると、17世紀のインドで観られた事例に惹かれた。植民地主義による現地への投資が行われると同時に、インドの側から資本を呼び入れて発展を行いたいとする、いわば優遇措置による投資もあった、という解釈を紹介していた。

今回のように歴史を題材にするとき、多文化理解は、民族の「固有性」と「共通性」の交錯するところで成り立つようだ。他者存在の尊重、少数派への寛容、権力による強制を避けるような、多文化間の綾について、興味深く拝聴した。

そのあと、場所を移して、懇親会が行われた。結局、雨が降り止まず、大講義室にて開催することになった。講義室に、300人くらいの人が集まり、立食パーティになったのだ。これだけの人数が入ったのは、この第7講義室が始まって以来はじめてなのではないかと思われる。

今日は、代理の挨拶を頼まれてしまっていたので、哲学者ベルグソンの「こわばり」を題材にして、話をさせていただいた。けれども、学生の方々はすでにビールが入って、会はたけなわとなっていた。先日著書をいただいたMさんがいらっしゃったので、焼そばを食べながら、いくつかの疑問点をぶつけてみた。

そうこうしているうちに、昨年と同じように、レク・サークルの方々に呼び出されて、「じゃんけん・サッカー」に加わることになった。すでに経験を積んでいたので、攻守の違いを認識して、最後のゴールキーパー役を今回はうまくこなしたと思う。このゲームでは、攻めるときには厳しくて、前衛、中衛、後衛、そしてゴールキーバーと、じゃんけんで4回連続して敵に勝って、やっと勝利のメダルを手に入れることができるというルールだ。4回連続というのは、なかなか難しいのだ。

じゃんけんには、子ども回帰の欲求が満たされる効用があり、老人向けの遊びとしては、誰でもできるし、シンプルだし、お勧めの競技である。経験がものをいったらしく、今回のチームは4-2で勝利した。

途中、横浜国大の副学長K先生がいらっしゃって、挨拶をいただいた。じつは、K先生には放送大学の創設期の授業を受け持っていただいたことがあるので、たいへん縁のある方だ。現在、学習センターの隣には、国大の国際交流会館が建っているのだが、これが取り壊され、新築される計画があるそうだ。

この古い建物には、いくつかの懐かしい思い出がある。冬季が多かったが、一時、学習センターの教室が足りなくなったときに、この最上階にある大部屋を借りて、試験会場に使っていたのだ。教室の内に何本も大柱が立っていて、監督がやりにくかった覚えがある。けれども、窓からの眺めは素晴らしく、暖房がすこし効かなくても、気にならなかった。やはり、取り壊されると聞くと、ちょっと残念な思いがする。

さて、パーティのほうは、最後のビンゴ大会、俳句大会の発表などが行われて、終了となった。実行委員の方々のご苦労に感謝いたしたい。

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  • 坂井素思
    放送大学教員で、社会経済学領域を研究しています。