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2008/07/16

こんにちの大学事情

今日は幕張で、日本の大学事情に関して、非常に詳しいといわれているリサーチ会社による説明を聴く。現在のわたしたちの大学に関する情報については、あまり得ることがなかったが、さすがに一般大学の事情についてはたいへん詳しいデータ解説が行われた。

そのなかでたいへん興味深いな、と思われたのは、次のことだった。そのリサーチ会社が日本の私立大学への志願者数の推移について、1990年度から2006年度まで集めた結果で顕著だったのは、経済学分野の志願者数が圧倒的に減少した、という事実であった。他にも、法律、経営などが軒並み減少している。

これに対して、志願者数が増加したのは、社会学、福祉学、心理学、人間科学、医学、薬学、健康科学などであったとのことだった。

このような傾向は、すでにわたしたちの学生時代から、学問の内部では起こっていた変化なので、それが学生たちの行動パターンとして現れたとしても、しごく当然のことだったと思われる。

物質の時代から、精神の時代への転換は、このような若い層の希望調査に率直に現れているということだと思われる。問題は、それではこれらの学部で勉強して、精神の時代を理解し、うまく解釈できるようになったのかといえば、必ずしもそうではないということだと思われる。

だから、物質の時代から、精神の時代というのは、むしろ現役世代の価値観を若い世代が敏感に、先回りして掬い取ったにすぎない、といえるかもしれない。その意味では、現在の状況は、若者と非若者の双方が共同して作った社会観であるにすぎないということだ。

わたし自身のことを考えると、すでに数十年前に現在のような経済学の衰退を、僭越ながらも予見したものが、「経済学」を教えていることがおかしいことなのかもしれない。自己反省をこめていうならば、もちろん志願者数の増減は時代の雰囲気の問題だとしても、経済学をはじめとした社会科学についての問題点を明らかにできていないことを反省しなければならないことだと思われる。

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