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2008/06/01

岡山大学の木陰

岡山学習センターのある岡山大学は、昔陸軍の武器庫だったところらしい。学習センター所長のS先生にお聞きしたのだが、前の学習センターが入っていたレンガつくりの建物が、その名残だということである。たぶん、これらの建物の間を埋めたのが、このこんもりと生い茂った木々なのであろう。今日は昨日と異なって、五月晴れで清々しい朝だ。

朝のバスで偶然、学生の方々と一緒になった。岡山大学の西門から塀に沿って、涼しげな木立の中を歩いて、学習センターの横へ出た。市内の方と、それから津山の方だった。津山からは、やはり2時間くらいかかってしまうそうで、この近くのホテルへ泊り込んで、面接授業に参加なさっているとのことである。

事務長さんに聞いたら、兵庫県から新幹線で参加してきている方も何人かいらっしゃるらしい。わたしにとって有難いことであるのはもちろんだが、学生の方にとってもこのように集まって共通のことを話すことに意味があるのだと思われる。

今回は、いつもよりもきちんと計画的に考えて、全員の方に最低1回以上の発言を、必ず行ってもらった。このことはたいへん重要なことだと思う。他者の発言がもたらす相互作用を利用するのが、面接授業の良いところなのだが、そこに自分の影響をも加えることで、作用の程度がかなり上がってくるのだ。

そこには当然、講師の側からすると、リスクを持ち込むことになる。守備範囲を超える質問を受けなければならない状況も、かなり出てくる。けれども、そこが面白いところであり、むしろ楽しみなのである。講義の最後に、この講義を聞いたから、金融で得をした損をしたなどと決して言わないで欲しい、と1本釘を刺すことも忘れなかった。

きょうは3時過ぎに予定通り終了となった。ところ変わっても、拍手で講師を労う放送大学の伝統は活きていた。学生として聴講してくださった事務長さんが、市内まで送ってくださった。二日にわたって、お付き合いいただき、ありがとうございました。

じつは、岡山シンフォニーホール地下のギャラリーで、1昨日観た「柚木沙弥郎展」の協賛として、型絵染の展示即売会が行われていた。残念ながら、主要作品は展示されてなかったが、ここには芸術と経済の問題が顕著に現れていて、たいへん興味深かった。観ながら、美術品の価値はどのように決まるのだろうか、というたいへん魅力的な問題のヒントをもらったような気がした。

Sn3b00271 新幹線の時間が迫ってきたので、駅へ向かって歩く。けれど距離が意外に近いことがわかったので、途中の本町で見つけた自家焙煎の店「エスプリ」で、カスタードたっぷりのシュークリームを頼み、ブラジル(カルモ農園産)1杯を今日最後のコーヒーとする。

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プロフィール

  • 坂井素思
    放送大学教員で、社会経済学領域を研究しています。