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2008/05/07

TOKIA 東京ビル

080104_133102東京駅丸の内北口から横断歩道を渡って、中央郵便局の角を曲がると、「東京ビル」がある。あるいは逆に、帰りには京葉線の東京駅を出て、三枚目の写真に見える東京国際フォーラムとは逆方向に、丸の内側を線路沿いに歩くと、歩道をたっぷりととって、テラス風に椅子が張り出しているビルがそれだ。

Sn3b00031週に1、2回は、幕張の放送大学本部へ行くので、京浜東北線から乗り換えて、京葉線に入る。この連絡通路は、ほぼ一駅分ほど歩くことで有名な乗換え通路なのだ。ディズニーランドへの観光に行った人ならば分かるかもしれない。

地下の乗り換え連絡通路を行っても良いのだが、あまりに長い道のりなのだ。途中の壁面がときどき展覧会場になっていて、楽しいときもある。たとえば、これまで電車内広告特集のポスター展があったり、国際児童絵日記展が催されたりしていて、その期間だけは飽きることがなかった。

児童の描いた絵日記は、とくに素晴らしかった。独特の画法がそれぞれの国ごとに発達していて、細密画も顔負けの細かい描き方が珍しかった。けれども、このような展覧会は珍しく、通常はレンガの延々と続くだけの通路に過ぎないのだ。この長さには、飽きる。

Sn3b00021そこで、天気の良い日には、地下から出て表通りを歩くようになった。とくに、このTOKIA東京ビルは、なんとなく人をひきつける。超一流企業が入っているばかりでなく、Jazzの高級店から、庶民的なお好み焼きまで、あるいは立ち飲みや、ベルギービールの店など、東京駅の近くで、丸ビルや新丸ビル、さらに丸善のビルなどと並んで、食べ物のビルとしても魅力がある。

きょうも、幕張で三つも会議があった。四つ目や五つ目に、さらに出席している先生方にはご苦労様ですと思いながら、退散してきた。東京駅から、またすこし電車に乗らなければならないので、小休止にこのビルの地下にある「プラネット」というカジュアルなカフェテラスで、今日最後のコーヒーをいただく。流行の苦味のコーヒーだった。

このビルがこんなに新しくなる前は、灰色の壁が続くような、きわめて味気ないビルだったような気がする。山手線から眺めることができたビルだったので、大学生の当時、東京駅を通るたびに眼がそちらへ向かった。

080506_180401 ニュース映像で一度は皆が見ていると思われるが、水俣病の原因となった会社がこのビルに入っていたのだ。被害者が当時詰めていた。わたしも、もし中央郵便局の古いビル(四枚目の写真)がなかったならば、おそらくこのビルの事件を思い出すことがなかったにちがいない。この中央郵便局のビルを曲がった途端に、急に目の前に、古い東京ビルが立ち現れたのだ。

通学路や通勤路の面白さは、自分の環境すべてが、時間を隔てていても、同時に現れるところにある。長距離通勤の途中では、大概は人混みや疲れなどのマイナス面が強調されて現れてしまうのだが、もし長距離通勤のプラス面があるとしたら、このような時間効果の現れるところだと思う。

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プロフィール

  • 坂井素思
    放送大学教員で、社会経済学領域を研究しています。