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2008/05/24

老後の持続性

老後の生活が近づくにつれて、現在行っている活動がどれほど続けられるのだろうか、という問題が迫ってくる。

きょうは、3月に放送大学を定年でお辞めになった、Ha先生を囲んでの食事会が麻布十番の中華料理店で催された。Ho先生が幹事となって、放送大学初期のころに一緒に仕事をした、Y先生とK先生をお呼びして、さらに古株のAo先生やAz先生、そして若いO先生も加わってたいへん楽しい会となった。

Ha先生が神奈川学習センター所長のころには、センター会議だと称しては、横浜のあちこちへ出かけて食事会が行われていたのだが、その時代が再来した気分だった。たとえば当時、三渓園ではちょうど紫陽花が満開のころで、隣にあった古い民家を改造した趣のある和食の店で、雨を見ながらゆったりと食事をとった。また、ニューグランド・ホテルのフランス料理も、港の眺望を楽しみながらで美味しかった。

きょうもまた、開学当時の話が多く出て、自然に歴史を追うことになり、いろいろな方の名前が出て、さらに意外な結びつきがあるので、たいへん興味深かった。たとえば、幹事を積極的に行ってくださったHo先生が岩手出身ということは有名なのだが、(そして、母校の校歌が軍艦マーチであることも面白かったが、)K先生やY先生のご家族にも岩手関連人脈があるのだそうだ。Ha先生も先日岩手学習センターを訪れたらしい。またわたしも、夏には岩手で面接授業があるので、ちょっとだけ関係の端に連なることになる。

Ha先生の言葉「これまで望んできた願いに従って自分を律していく」がさまざまに解釈されていくのは、楽しかった。先日のお別れ会での言葉のとおり、専門の仕事をこれまでどおりに淡々の行っていく、と受け取った方もいたし、論語のなかの言葉に仮託して解釈される方もいたし、さらに理性的な言葉として受けとめた方もいた。

いずれにしても、これらの言葉は、わたしの場合に全部帰ってくることは間違いないだろう。おそらく、あと数年後には、これらのことを覚悟しなければならないだろう。

折角、麻布十番に来たのだからというので、近くの商店街で見つけた現代風の喫茶店「Mystyle&Cafe」に入って、コーヒーとワッフルをとった。Ho先生は住居が専門なのだが、雑談のなかで、興味深いことを教えてくださった。まだ、わたしは完全な意味を理解していないのだが、お話では、自分の住居の見取り図を書きなさい、と子どもに言うと、日本の子どもはすぐに書くことができるのだが、他国の子どもは書くことができないそうだ。ちょっと意味深な結果だと思う。

店を出るころには、雨がだいぶ降ってきていた。南北線に乗って目黒にでる。かねてより観る機会を狙っていた、庭園美術館の「オールドノリタケと懐かしの洋食器」展を観る。今回も大正期を中心とした文化なのだが、輸出品であったというところが、またしても、大正期の特徴を顕わにしていると思われる。

近代化が盛んになっていたにもかかわらず、表に現れた目立つところでの近代化だったのだ。ほとんどが輸出品であるところに現れている。それで、今回の守屋コレクションの輸出食器のなかには、コーヒーセットが多く含まれていて、デザインと技術ともに、当時の欧米に負けないものを作っていたことが良く分かった。中でも、大倉陶園と名古屋製陶所のものの何点かが、とくに素晴らしかった。

閉館時間間近なのに、大勢の観客がいて、皆熱心に見入っていた。じっくりと作品の前で身動きせずに、時間を忘れるほどに没頭するのは、精神的にもたいへん良い。久しぶりにゆったりした時間を過ごす1日となった。

http://www.teien-art-museum.ne.jp/exhibition/noritake/images/image-4.jpg
http://www.teien-art-museum.ne.jp/press/pdf/oldnoritakepress_02.pdf

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プロフィール

  • 坂井素思
    放送大学教員で、社会経済学領域を研究しています。