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2008/04/06

パターン認識について

琉球大のT先生が出張の帰りに、神奈川学習センターまで足を伸ばして寄っていってくださった。

雑談をしていて、面白かったのは、食事に「パターン」があるという点である。和食や洋食、さらに京膳や江戸寿司などのように、食事に地域特性が出ることは日常生活では当たり前のことと考えられているが、考えてみると不思議な現象である。

生きていくうえでの必須の栄養素はある程度わかっているので、それだけを取るためだけならば、もうすこし共通の食事パターンを示すはずである。ところが、地域によってかなり異なる食事パターンが存在する。

また、同じことだと思われるが、健康について研究する人びとで、食事の研究者は、個々の食べ物が健康にどのような影響を及ぼすのかを研究することより、むしろパターンで食事の研究を行う傾向があるのだ、とT先生はおっしゃる。

このような傾向も、考えてみると面白い現象だと思われる。なぜ食事はパターンとして現れるのか。もうすこし蓄積が行われていろいろとわかってきたら、ぜひ社会的な面からの接近を考えてみようと思う。

4月の第1週は、歓送迎会のシーズンで、きょうは恒例の神奈川学習センターの会が中華街へ繰り出して行われた。お世話になった事務長のOさん、Kさん、Mさんをお送りして、新しい事務長のMさん、Kさん、Tさん、Tさんをお迎えした。

開かれた店が、1周年記念だということで、料理の種類がいつもよりかなり多かった。最後のころには、さすがに料理が残ってしまい、食べ放題というシステムの良い面と悪い面とが現れていた。食事パターンのすべてを網羅した中国料理と、またそれから大幅に逸脱した料理の多さとがテーブルに乗った。

横浜の日曜日は、社会の縮図を見せてくれるが、歓送迎会からの帰り道で考えさせられた。中華街では袖すりあわすほどの混雑のなかで、大量のご馳走が消費される一方で、すぐ隣にある横浜スタジアムには、きょうもたくさんのホームレスがダンボール生活をしていて、ボランティアの炊き出しスープだけの生活を送っている。このところ、景気が上向いて、ホームレスの人びとが見立たなかったが、3月になってからは、またすこし街に、目立ちはじめている。先日の名古屋でも、数多く見かけた。

両者の食事パターンは測ってみればかなり異なることになるだろうが、炊き出しのスープには世界共通の栄養が含まれているように思われる。それは、イタリアのものでも、スコットランドのものでも、それほど違わないミネストローネのようなもので、昨日の残り物の野菜がたっぷり入っているようなものだろうと思われる。

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プロフィール

  • 坂井素思
    放送大学教員で、社会経済学領域を研究しています。