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2008/03/25

教えるという仕事

放送大学の文京にある学習センターへ来ている。来年度に面接授業をお願いする先生方に対して、この学習センターを案内するためである。昨年制作した「消費者と証券投資」に関係して、これのスクーリング版を行っていただこうと企画された面接授業である。

この科目は、「暮らしの中の証券市場」という名称で、すでに定員100名クラスのほぼ9割が登録されて埋まっている人気科目となっている、と学習センターの事務のかたから教わった。大学の先生だけではなく、証券投資の実務に携わった先生方も含んだチームで、この科目に対応するのだ。これまでにない、たいへんユニークで実践的な面接授業となることが期待されている科目である。

説明をしていて、気のついたことがある。先生方の目がきらきらと輝いていて、何か新たなことに対して、これから取り掛かろうとする意欲にあふれている感じである。積極的な姿勢が現れている。感触からして、言葉を使って、人に説明をすることの好きな方々だな、と感じた。講義の場所が、これまでの一般大学や証券市場関連の講座ではなく、放送大学の教養学部の講座である、という点に魅力を感じているらしい。

実践と大学教育とが、どのように融合するのか、教える立場からみると、たいへん刺激的な内容となることが期待される。

文京の学習センターから数百メートル離れたところに、お茶の水女子大学があって、きょうは比較日本学研究の研究会が催されることになっている。お茶大のS先生には、この4年間に渡って、一年に1本ずつのペースで呼ばれて、発表の機会をいただいている。今回はS先生の「働くこと」についての研究発表と、わたしの日本人の「情報」受容に関しての発表を行うことになっていた。

参加者は少なかったが、発表のほうは順調に進んで、参考になるご意見をたくさんいただくことが出来た。じつは、S先生は定年退任ということで、大学での最後の研究会ということだそうだ。研究室の書籍は大方運び出されていたが、行き場のない新しい献本がすこし残されていて、どれでも持っていってよいとのことだった。このような本のやり取りは、明らかに研究者間の互酬システムの原則に則っている。

S先生から、興味深い互酬システムの話を聞いた。お茶大の正門には、大きな牝の三毛猫が住み着いているそうだ。それで当然ながら、避妊しなければならない時期になったのだが、大学には当然そのような「予算」が取られているわけではない。そこで、先生がカンパをしたことを新聞に載せたところ、近所の小学生たちがこの猫のためにということで、小遣いを持ち寄って、あっという間に資金が集まってしまったとのことだ。

猫の恩返しというのは聞いたことがないが、小学生たちへ直接のリターンはないかもしれないが、地域への何らかの恩恵はあるものと思われる。

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