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2008/02/27

空の青さ、まくはり

080227_100501_3風の強い冬の日には、空がよく晴れる。朝、公園のなかを通って、ビル街へ向かって歩くと、空の青さに身体が溶け込んでいくかのような感覚をおぼえる。

いま流行の言葉使いをするなら、歩くことの現実と、歩くことの想念とにレベルの差がなくなってしまい、フラットな感覚に陥ってしまっている。そのため、ことばを失ってしまうのだ。もっとも、この寒さのせいでもあるが・・・。

このことは、このような都市の公園では、とくに顕著であって、散歩する人も、何かに追い立てられているかのように、早足で歩いていく。健康のために走っている人も、ただひたすら何かを目指しているかのごとくに、走っていく。

それが証拠に、すれ違っても、顔を合わせてにっこりとする余裕もなく、視線も交わさない。さっさと通りすぎることに徹している。

080227_101802 もしかすると、互いに言葉やしぐさを交わしてしまうと、何らかの差異や格差を残してしまい、取り返しがつかなくなるとでも思っているみたいだ。そのことを証明するかのように、こんな素晴らしい青い空なのに、想念の世界も青さに跳んでしまっている。ふたつのレベルは、フラットなまま置かれてしまい、飛翔することはない。

こんなにたくさんの人びとが歩き、走り、そして飛び回っているのに、そして想念も空をぐるぐる回ってうろついているにもかかわらず、なぜか皆、それだけのことしか記憶に止めずに、日常に埋もれて棒立ちのままなのだ。

でも、子どもは恐れを知らなくて、フラットを拒否するのだ。手を振って通りすぎていく。バイバイ、また会おうね。

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  • 坂井素思
    放送大学教員で、社会経済学領域を研究しています。