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2008/01/31

金沢の寄せ鍋

地下鉄に事故があって、新横浜へ着くのがかなり遅れた。最近、鉄道事故が多いのはなぜだろう。おそらく、単に技術的な問題だけではなく、社会的な問題が作用しているものと思われる。原因が乗客にある場合は、とくにそのような気がする。

以前のようなことがあるので、すこし早目に家を出ていたので、新幹線へはちょうど間に合った。昨日まで、朝から晩まで試験監督を行っていて、頭の中がすっかり試験モードになっていたので、ペースの乱れを取り戻すべく、電車のなかではふたつの仕事をこなす。

電車のなかで効率が良いのは、何といっても読書だ。名古屋までにかなり厚い単行本を読み終えることができた。なぜ読書が進むのかといえば、周りから邪魔されずに、まとまった時間が確保されるからである。読書には、ひとりの時間が必要だ。

けれども、どうもそれだけではないらしい。乗客が一緒に乗っていて、電車のリズムに合わせて、目が文字を追っていくのが良いらしい。つまり、自分の状態だけでなく、周りの環境も読書に微妙な影響を与えるのだ。

Ressh1 それから、悪い習慣だが、この時期に必ず発生するのは、採点の期限を守ることができないという問題がある。外でテスト用紙を広げるのは気が引けるが、K大学から催促が着ているので致し方ない。金沢までの残りの時間を採点に当てる。

今回の金沢出張の目的は、大学間の単位互換について調査することにある。チームを組んだSoさんとSiさんに合流して、K工業大学へ向かう。ここには、放送大学の金沢学習センターがあり、W先生とM先生が試験中でお忙しいにもかかわらず、親切にも応対してくださった。

K工業大学のシステムで注目したのは、「ワークブック」を学生に書かせるというものだ。つまり、放送授業では、一方的な授業になりがちなので、要点をうまくノートに残すことをシステマティックに行っている。面白い方法だと思った。いろいろなところに応用できるだろう。

試験が終わるまで待って、調査を収拾すると、すっかり夜になってしまった。K工業大学のシンボルであるLCタワーも、宵闇のなかに消えてしまった。さすがに、気温が下がってきて、寒くなってきた。W先生から教えていただいた店へ直行することになった。

金沢市内には、茶屋街が三つあり、そのひとつが主計町(かぞえまち)で、以前行ったことがある泉鏡花記念館の裏、浅野川沿いに伸びている。その中の一軒が「太郎」でたいへん盛っているらしい。通常は予約がないと入れないが、どうやら最後の客ということで正面の小さな部屋に案内してくれた。

1 「太郎」というは、ここの女主人の源氏名だったもので、「奴」と同じ伝えで、男性名をつけるらしい。仲居さんが来て、どんどん鍋の支度をしていく。注文はお酒だけ聞くだけだ。どうも一見の客にはわからないシステムだ、と話していたら、そうではなく、たいへんわかりやすいシステムだと言われた。つまり、料理は寄せ鍋ひとつしかなく、しかもすべて取り分けることも仲居さん任せにする方法だったのだ。

いまどき、このような労働集約的な割烹は、わたしたちが行くことのできる店ではあまりない。けれども、いかにもゆったりとした金沢ならではの店だと思った。

京風の味付けで、鯛の肉が厚く、カキも美味しかった。最後に、吉備餅が鍋に入って、これも懐かしい味がした。金沢のまちでも駅に繋がるところは、店が閉まるのが早い。最後のコーヒーを飲みたかったが、残念ながら店を見つけることができなかった。

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プロフィール

  • 坂井素思
    放送大学教員で、社会経済学領域を研究しています。