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2007/11/04

図書館での講演会

070919caffeeposter 図書館での講演会がこんなに素晴らしいものであるとは、これまで思ってもみなかった。もちろん、横浜市の大学調整課のTさんやSさんにはたいへんお世話になったし、図書館の調査資料課のIさんには司会までやっていただいて、たいへん感謝している。スタッフが揃っているのはたしかだが、それと並んで、やはり資料が手元にあるというのは、たいへんしゃべりやすかった。

横浜港を遠望できる高台にある市中央図書館の5階で行われたのだが、それは当然、図書館の書架と書庫が利用できるということである。講義室には、なんときょうしゃべる内容の引用文献がずらっと勢ぞろいしていたのだ。当たり前のようであるが、なかなかこれだけのことは普通の会場では困難である。図書館での講演であり、図書館スタッフの尽力があったから可能になったのだ。

文献のコピーではなく、実物を手にしながら、そして参加者の間に回しながら、しゃべるという理想的な状態が実現されていた。「ここにこのように書かれていたのです」と言った時に、その現物があることは、格段の違いがあるのだ。

もちろん、話自体に力のある人であれば、文献なんてなくても、簡単に話の信頼性を確保できるのであろうが、わたしのように推論に推論を重ねるタイプの者にとっては、話の印象がまったく違ってくるのだ。

これで、幕末から明治にかけての英字新聞をずっと見ておいた甲斐があったというものである。これまで、さまざまな展覧会で、それらを集めてきていたといっても、所詮コピーでは迫力がない。その記事が現実に目の前にあることが重要なのだ。

しゃべる者にとっては、たいへん「贅沢な」講演会だった。こんなやり方があったのか、という講演会が意外にも成立してしまったのだ。このような仕合せな関係をほうっておくことはないだろう。今回は、横浜市のプロデュースによるものだったが、放送大学自身が市立図書館を呼び込めばよいのだと気がついた。

そのうち、ぜひ図書館とのコラボレーションを実現させたいと考えている。そのときは、また大学調整課や市立図書館にお世話になりますが、よろしくお願いいたします。

講演会のほうは、自画自賛になって恐縮だが、準備が万端だったので、2時間すべてを使い切るほど充実していた。もうすこし時間が欲しいほどだった。

ただ、ひとつだけ参加者に訂正して謝らなければならないことがある。それは、コーヒーの重さの単位をめぐってのところだ。やはり、参加者のなかには手練の方がいて、ポンドの表示である「lb」を1バレル(bbl)と、わたしが誤って言ってしまったら、ただちに間違いを指摘されてしまった。この辺が、真剣勝負の恐ろしいところだ。

さて、それで、予告のコーヒーの出前はどうなっただろうか。じつは、無事「タリーズ」が引き受けてくださった。濃くのあるポット・コーヒーを味わいながら、しゃべる事ができた。この講演自体が、「コーヒーブレイク」のようなものですから、というエクスキュースが、この出前コーヒーで効いたと考えている。

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  • 坂井素思
    放送大学教員で、社会経済学領域を研究しています。