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2007/10/28

大学院の筆記試験

10月も終わりに近づいている。窓から紅葉が見えて、昨日の嵐のような雨をまったく想像できない。きょうの青空はまぶしかった。

朝、同僚のH先生と試験室に向かう途中、良い季節になりましたね、と互いに言う。ほんとうに、こんな日に大学院試験とは、受験生もたいへんですね、と暗黙の声が聞こえてくる。

考えてみれば、一般の大学ならば、9月ごろに大学院試験は済ませてしまっているのではないだろうか。けれども、放送大学では、通常のスクーリングは少ないので、それと並行して試験を実施している。

仕事から頭を切り替えた受験生がぞくぞくと集まってきた。記述式の試験だけなので、学部の試験と勝手が違って、ちょっと戸惑ったが、K先生やH先生が冷静だったので、なんとか切り抜けることができた。

自分の大学院入試のことが思い出された。今を去る30年ほど前に、都内の大学院を受験した。筆記試験だけで2日間あり、近くのお茶の水に宿をとって、泊り込み、そこから歩いて通った。

試験はその2日間だったが、準備の試験勉強を友人と行おうということになった。その宿は、キリスト教系の経営するところだったので、宿代がたいへん安かったこともあり、1週間ほど泊まることになった。

いまから思えば、よく資金がつづいたと思う。その宿のビルは、お茶の水の南にあったので、散歩がてら、本屋を見て回った。歳の暮れに近かったせいか、当時最も盛っていた本屋の三省堂の出版部が、そのとき突然倒産したのを覚えている。

夕飯には、神保町界隈の安い食事屋を転々とした。良い喫茶店がたくさんあったのだが、入る余裕がなかったのが、いまから思えば残念であった。

1週間の泊り込みは、幸いなことに功を奏して、かなりの成果を挙げることができた。試験勉強で、こんなに目覚しく成績に反映されたのは、これまでなかった。他の先生から、運も実力だよ、と励まされた(?)。それは、当たっていると思った。

このように筆記試験は、意外に簡単にすり抜けたのだが、そのあとの論文審査が作成・提出を含めて、3ヶ月間に及んだのには、参ってしまった。このことでは、放送大学の学生の方に対して、論文の催促などできる資格がない、というところだ。あるいは、これで苦労したから、学生の方には早く提出したほうが良いよ、と言えるのかもしれないが・・・。

論文審査が厳しかったのだろうか。わたしたちの次の年には、筆記試験が通って、論文審査中の受験生が、ふたりも自殺したことがあった。昔の大学院入試は、生きるか死ぬかの問題だったのだ。それは、精神的には、今でも変わらないだろう。

放送大学の場合には、今後面接審査があるのみだ。論文は入ってから書けばよいから、すこしは気が楽だと思う。また、幕張で受験生とはお会いすることになる。仕事との両立は難しいかもしれないが、気持ちを整えて臨んでいただきたい。

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プロフィール

  • 坂井素思
    放送大学教員で、社会経済学領域を研究しています。