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2007/06/29

チャンバラ映画の効用

疲れているときには、覚醒文化よりも、酩酊文化のほうが効くような気がする。軽い肩こりと頭痛がして、この時期には、冷房などの影響もあって、いつも夏風邪をひいてしまう。

このようなときには、酩酊文化に浸ることにしている。けれども、昼間からビールを飲むのは時間を無駄にした気がしてしまう。そのようなときには、映画に限るが、あまり深刻なものではなく、昔ならばチャンバラ映画と呼ばれていたようなものがちょうど良いのだ。

幼稚園に入るころに、もぎりのお姉さんが許してくれて、東映映画に一人で通っていた。このころちょうど、月形半平太などが流行っていて、その習慣が今でも抜けないのかもしれない。(半平太の10人切りの殺陣を当時まねたりしたが、近年ではさすがにそのようなことはしないが、映画館で前のほうの座席を選択するのは当時の習慣が残っている証拠かもしれない。)

というので、今回選んだのが、現代のチャンバラ映画である「ダイハード4.0」である。やっぱり同じサイバーの世界であっても、「2.0」よりも、「4.0」くらいの歴史が欲しいものである。このギャグがわからないと、おじさんとしてこの映画を見る意味がない。

サイバー・テロを題材にしているが、いつもの勧善懲悪路線は今回も維持されていて、英雄とは?というダサイ設定も保っている。これが、昔のチャンバラ映画には必須だったし、ダイハードも保守している。

サイバーのバーチャルな世界で始まったことが、最後はリアルな世界で決着がつくという、極めて常識的な筋立てで、いくつかのアイディアはあるものの、ほぼ安心してみることができる内容だ。いつもよりも、平板だとは思うが、腹八分目で、見た後すっきり忘れることができるほうが、この種の映画の場合にはかえってよい。

チャンバラの世界は、カーボーイの世界を経て、ダイハードの世界へ繋がっていると思う。カーボーイの世界では、年取った者がどのような最後を迎えるかは、重要なテーマであった。

たとえば、「ラスト・シューテスト」のジョン・ウェインが最後の酒場で崩れるところは名場面だと思う。当然、ダイ・ハードは最初から、なかなか死ねないをテーマに掲げてきたからには、最後の名場面をそろそろ準備しなければならないときを迎えつつあるのではないかと思われる。

なかなか死ねない者がどのような死を描くことになるのかは、バーチャルなサイバー・テロよりも、重要なテーマだと思われる。取って置きのテーマは、じっくりと仕上げていただきたいと思う。したがって、次回作・次次回作では、まだまだ「なかなか死ねない」をテーマに掲げてもらいたい、と勝手なことを考えている。

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映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

はじめまして。
「RSD友の会」というブログを書いている「TOM」と申します。

私は、映画は、「泣けるもの」(「半落ち」は泣けた・・・)や、ちょっと荒唐無稽なもの(「ハムナプトラ」シリーズや、「メンインブラック」シリーズなどは好きですね~~)、そしてCG満載のアクションもの(「ダイハード」、「スピード」など)、さまざまなジャンルを観ます。

さて、「ダイハード」のシリーズ1作目は、むか~~し観て、面白かった記憶があります。
2作目・3作目はテレビで何度も観たように思います。

そして、4作目ができると聞いて、いったいこの「おじさん」は、何歳になったのだろうか・・・と思いました。
あくまでも「アナログ」な「おじさん」ががんばるというストーリー展開なのでしょうか??

どうやら、「爆発に巻き込まれても」、「ヘリから撃たれても」、「戦闘機にミサイルを撃ち込まれても」、不死身の「おじさん」だという評判らしいですよね・・・。

ある意味、「死ぬことは許されない」という、この映画の設定なのだろうか・・・と思いますが、なかなかアクションは年齢的に大変でしょうね。

昔、「太陽にほえろ」の殉職シーンの回だけは、必ずTVの前に釘付けになって観ていましたが、「ダイハード」の辞書には、「殉職」という言葉はないのでしょうね・・・。。


素朴な疑問で申し訳ないのですが、なぜ「4」ではなく「4.0」なのでしょうか・・・・。

もしかして、映画を観ると謎が解けるのかな!?

TOM先生、ブログをすこしだけ拝見させていただきました。先日まで、母親が骨折で入院していて、入院生活の困難さを目の当たりにしたところです。

入院なさってからも、気丈夫で過ごしてください。

さて、お尋ねのことですが、例の「ウェブ2.0」のもじりだと思います。

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プロフィール

  • 坂井素思
    放送大学教員で、社会経済学領域を研究しています。