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2007/03/03

入学試験日

海浜幕張駅から放送大学まで、ゆっくり歩いて10分ぐらいである。JRの駅を出て、大きな通りを北へ向かう。

今日は道のところどころに、近くにあるK外語大学の案内人が立っていた。たぶん、入学試験日ではなかろうか。今だと、後期日程だろう。

出勤の時間が早かったので、まだ案内される受験生を見ることはなかったが、準備の職員達は足早に通り過ぎていった。そしてもちろんのこと、まだ近くに受験の同伴者を見ることもなかった。

カルフールというスーパーマーケットがあり、その奥の跨線橋を越えると、ちょうど放送大学とそのK外語大学の中間の位置に、千葉の進学校として有名なS高校がある。同伴者といえば、このS高校の入試の時には、壮観な風景がちょうどその跨線橋辺りに見られたのだ。

このS高校の正面玄関まえは、かなり広い通りが通っており、その先にイトウヨーカ堂がある。S校の入試の日に、ずらっと高級外車がそこに並んだのだ。ちらほらと国産車があっても、それはトヨタのレクサスだけだった。それは見事に車種が一定していたのだった。そして、その車の中には、恰幅の良い金持ち風の男性か、高級毛皮をまとった女性達が、新聞を読んだりタバコを吹かしたりして、待機していたのだった。

もちろん、彼らはS高校の受験生の同伴者であり、試験の終わるのを待っているのだった。「見せびらかし」というのは、金持ちの意図的な個人技として存在し、これらが現れるときには、集団現象として一気に出現する。

まさにこの特徴そのものが、ここに現れたのだった。おそらく、運転してきた同伴者達は、たまたま、この広い通りに最適なスペースを見つけたに違いない。ところが、いざみんなが揃ってみると、見事な集団的一致がここに現れたのだった。

このような一ヶ月以上前の現象を思い出しながら、大学へ着く。メールを開くと、まず飛び込んできたのは、KさんがY国立大学大学院後期博士課程に合格した、という報告であった。たいへんお目出度い。

Kさんは、この春放送大学の修士課程を修了することになっているのだが、じつを言えば、中学・高校・大学を通じての、わたしの後輩に当たることが入学してからわかったのだ。これらの学校は、それぞれ東京の大泉、世田谷、そして、横浜と、かなり離れたところにあるので、この三つとも同じだという人は、それほど多くは無いはずである。

この意味でも、たいへん喜ばしい。入学という通過儀礼は人をさまざまな形態で結びつける可能性を秘めており、じつに興味は尽きないと思った次第である。

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  • 坂井素思
    放送大学教員で、社会経済学領域を研究しています。