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2006/10/12

映画「記憶の棘」

原稿を1本出したので、ご褒美に映画を1本見てきた。

ニコール・キッドマンが出演している『記憶の棘(原題はBirth)』。驚いたのは、観客の9割9分が女性客だったことだ。そう言えば、Aさんご推薦の言葉が「女心をうまく描いている」であったが、そういうことだったのか。

それでは、というので、じっくりと女心というものを観させていただいた。けれども、やはり女心と同じく、不可思議な映画であった。映画の最初の場面で、その映画が良い映画か否かがわかる、と妻はよく言うが、その伝えでは、良いスタートを切っている。出だしのシーンは期待を持たせていて素敵だ。

けれども、じつはその次から、いくつか質問させていただいてもよろしいでしょうか、と言いたくなる場面がたくさんある。

まず最初に近いシーンで、なぜほかの葬式に参列している人びとがみんな笑っているのでしょうか。

なぜ少年は、誰も知らないはずの「サンタは来ない」と言ったひとを当てることができたのでしょうか。

なぜクリフォードの妻は、手紙を持っていたのでしょうか。

なぜ主人公アナの人格は、最後に崩壊してしまうのでしょうか。

なぜ最後にまた、ジョセフと結婚してしまうのでしょうか。

おそらく原作では、これらのことが十分説明されているのであろうが、映画を観るものにはわかりづらい。

唯一わかるのは、「偽りの現実でも、信じ込んでしまえば、真実になってしまう」、というところだろうか。やはり女心としては、ショーンが生きていたら・・・と思い込みたい、というところなのであろうか。

ひとつひとつのシーンは丁寧に描き込んでいるし、顔の大写しで連続している場面は、映画的な習作を思わせる手法が取り入れられていて、この点では十分楽しめて面白かった。キッドマンについていうなら、彼女は、ほかの「白いカラス」などでもそうだったが、このように精神がすこし危なくなる役には、適役だと思った。

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» ニコール・キッドマン、夫のリハビリのために仕事をキャンセル [芸能ニュース]
ニコール・キッドマンが、アルコール中毒のリハビリを受けている夫、キース・アーバンのそばにいるため、新作のプレミア出席をキャンセルした。大衆紙「ザ・サン」によると、キッドマンは新作『ファー』(原題)のニューヨーク・プレミアに出席予定だったが、リハビリのためにテネシー州の施設に入ったアーバンをサポートするため、この仕事を欠席。キッドマンは6月にアーバンと結婚して以来、仕事よりも夫に重きをおく献身的な�... [続きを読む]

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プロフィール

  • 坂井素思
    放送大学教員で、社会経済学領域を研究しています。