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2006/08/30

書生の社会的メリット

今日も、カンファレンス室でコーヒーをいただいていると、F先生がいらっしゃった。

山手線の内側に住むという「ステイタス」について話していて、昔の大学教授は余裕があったという話になった。もちろん、時間的な余裕は当然であったが、それ以外に、お手伝いさんと「書生」を置いておく余裕が大切だった、ということになった。

とくに、地方から出てきた書生にとっては、住むところが得られ、教授の手伝いをすることで、徒弟的な技能のアップも図ることができた。教授にとっても、身近に助手が得られたので、双方にとって、とても良い制度だった。

もちろん、厄介なこともあったのだそうだ。いつも写真を見せられるのだ。「この人、どう?」ということが、やはり頻繁にある。写真なら良いが、実物がいらっしゃって、娘さんだったり姪御(?)さんだったりするのだそうだ。

ある書生さんが見せられた写真が、どうもいけない。あまりにたくさんの人に見せられたらしくて、まわりが汚れているのだ。「もし断ったら、師弟関係にひびが入るのでしょうか」と、その書生さんはあわてて聞いたのだそうだ。幸い、「そんなことはない」といわれ、安堵したとのこと。けれども、やはり何度も断るわけには行かないだろう。

福沢諭吉の書いた物に、書生の話があって、苦学の象徴として「書生」という制度が載せられている。けれども、勉学のことはともかくとして、少子化時代にあっては、書生制度を結婚斡旋として奨励すべきではないかと思う。大家族時代のよき制度であったと片付ける前に、すこし活用を考えても良いような気がする。もっとも、現代の先生方には、住居の点から見ても、その余裕が無いのが決定的な壁になっている。

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