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2006/08/31

下北沢になぜ憧れるのか?

昨日、「下北サンデーズ」というドラマを見た。

下北という言葉に釣られたのが、見ることになった単純な動機だ。また実際に、6ヶ月間という短い期間ではあったが、たしかにあの街に住んでいた。

あのドラマが成立するひとつの要素は、みんな下北沢という街にあこがれを持っているという確固とした幻想である。なぜみんな、そんな幻想を抱くのだろうか。

現代の多くの番組が、強調しているように、(また、早実の齋藤投手が「自分的」を連発するように、・・・関係ないか)たしかにあの街は「自分の、自分による、自分のため」の街という現代性や、青春観を反映しているように見える。

また、いまから20年ほど前、わたしの中にも、解放感を求める気分が大きかったのも事実である。すぐ近くに喫茶店があったし、飲み屋には事欠かなかった。また便利でもあったから、打ち合わせの人も下北なら、とすぐ飛んできてくれた。

けれども、今になって、思い返してみると、一番懐かしいのは鶏肉の思い出だ。生活のために、駅前の鶏肉屋さんへ頻繁に通ったイメージが残っている。妻の求める鶏肉をいつも計って買ってきていた。今もあると思うが、駅前には闇市の延長のような市場があって、その周りに競争するように美味しい惣菜屋さんが並んでいた。

これらの古いものが残っているから、おそらく下北では新しいものが引き立つのだと思う。いまから思えば、なぜそのあと、山奥の新興住宅の住居を引き払って、また都会に戻ってきたのかといえば、下北が代表するこの「社会的まとまり」のなかで生活をしたいということではなかったかと思う。

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プロフィール

  • 坂井素思
    放送大学教員で、社会経済学領域を研究しています。