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2006/08/25

終電に乗って

終電に久しぶりに乗ることとなった。

往きは順調だった。今日から3週連続の金曜日に、足立区生涯学習振興公社主催の「放送大学連携講座」に呼ばれていた。無事、時間までに現地に到着した。つくばエクスプレス開通以来賑わっている北千住の街を眺めながら、途中サンロード街にある茶房「なのはな」でカレーと珈琲をいただく余裕があった。

講義も快調だった。終わってから、ちょうど放送大学足立学習センターに出勤していたH先生と一緒に、ちょっと寄って行こうかということになり、英国パブ風の飲み屋で意気投合し、別れるところまでも気分爽快であった。

以前の感覚で、京浜東北線は午前1時すぎまで大丈夫だと思いこんでいた。ところが、日暮里駅に着いて、ふと掲示板をみると、すでに桜木町行き最終電車と表示されていた。

ふー、危ないところであった。新橋あたりまでは空いていて、さすが最終電車だなと思っていたが、乗るわ乗るわ、品川を過ぎる頃には、ぎゅーぎゅーの状態になってしまった。

以前から、終電を降りたあと、桜木町から歩くのが好きだった。とくに、ほろ酔いのときには、小一時間の散歩の気分である。酔いを醒ましながら、横浜を縦に降りてくる大岡川を遡っていく。

ちょうど横浜港が満潮時であったらしく、川は左右幅一杯に満々と水をたたえ、野毛の辺でときどき川の鯉がはねるが、夜のしじまにかき消されてしまう。

日の出町両岸の桜の木には、葉が生茂り、4月の満開時とは違った様子を見せている。緑のトンネルが周りのネオンサインを隠してくれる。

いつもだと殺人事件が起こっても不思議はない黄金町あたりの街も、いまは照明を落とし、騒ぐ相手に不自由している。監視するパトロール車が無人のまま、サイレン照明をちかちかさせているだけだ。ぬっと、警察官が現れても、街の不安をかき立てることはない。

板東橋を過ぎて蒔田にかかってくると、さすがに孤独な散歩者も歩き疲れて、足の裏がきつくなってくる。その頃には、大岡川は分岐し、海水もいつの間にか見えなくなって、上流から流れてくる真水が浅瀬を洗っていく。

終電の客を送り届けたタクシーたちが、小路から出てきて、曲がりきれないで何度かバックを繰り返し、また駅を目指して帰っていく。あー、今日も一日が終わったのだな。

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コメント

いやあ、ゆうべは深夜までお付き合いくださいまして、有難うございました。私も千代田線終電5分前でしたので、北千住から東京までの経路をろくにご案内もせず、失礼しました。先生が帰りつけたか心配はしていたのです・・・誕生日が一緒との事、大変光栄です。もし先生がプレゼントをもらったら、足立のHも今日だよ、とお伝え下さい。いや、やっぱいいです。
今日は足立学習センター同窓会主催の講演会で、「ヤバい公法学へようこそ」と題してお話させていただきました。このタイトルは例のS・レヴィット=S・ダブナー著の邦題のパクリなわけですが、思いのほか聴衆の興味を引いたみたいで、やっぱり経済学者の後ろをつけてくと、良い拾い物がありますね。へへへ。
明日は文京で卒研ゼミです。これからコメントを考えないと。ヤバい公法学者にならないように気をつけま~す。

H島先生

コメントをありがとうございます。

最後のところに書こうと思っていたことですが、わが街弘明寺では、夏まつりが真っ盛りです。街角には、町内会のテントが張られ、なかには寄附を書き付けた半紙と真新しい提灯が風に揺れています。

その時は真夜中でしたので、人影はまったくありませんでしたが、土日には人出も凄いだろうな、と思います。

お祭りの最中に、仕事で飛び回るというのも、忙中閑なのか、それとも閑中忙なのかよく分かりませんが、この夏しかないということでは、一興?かもしれません。

祭りが終われば、秋の気配がしてくると思います。また、ヤバい話などお聞きしたいと思います。

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プロフィール

  • 坂井素思
    放送大学教員で、社会経済学領域を研究しています。