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2006/07/10

好奇心の原型

今日は、Kさんと神奈川大学で会った。

現在、歴史民俗研究科で博士論文を書いていて、ときどき呼び出しがあり、内容を見せてくれる。

なぜ専門が違うのに見せてくれるのかといえば、放送大学の学部では、わたしのゼミに属していたこともある、という事情のあるのも確かだが、それ以上にこのような異質なことを考えるのは、わたし自身ほんとうに楽しいからである。もっとも、内容がまったく異質だというわけではなく、かなり重なる部分もあるから、余計楽しいのだといえる。

このように、何かを考え始める原動力であり、最も奥深いところで考える原型となるのが、好奇心ということだと思われる。

以前にも言ったことがあるが、好奇心が芽生える場合には、いくつかの共通点がある。たとえば、楽しさという要素は、好奇心にとって欠かすことができない。考えていて、辛くなるようでは、原動力たり得ない。それから、集中力が続くというのも、好奇心の原型には必ず存在する要素である。奥深くまで探究して止まないという姿勢の続くことが重要だ。

Kさんの抱えているテーマは、職能神信仰という、じつにユニークな題材である。近代に近づくにしたがって、日本に起こってくるものであるが、それを現場での取材を交えて追究している。

Kさんのいつも持ってくる論文の断片には、こちらの好奇心を刺激するものが一杯詰まっている。

たとえば、関東のK市には、機神(はたがみ)信仰というのがあって、この起源を辿っていくと、それぞれたいへん面白い知見が開けてくる。

ひとつは、この機神が昔からの土着の神様なのか、それともまったく新しい近世・近代の神様なのか、という争点があり、もうひとつは共同体の機能として、信仰を考えるのか、それとも共同体間の機能として考えるのか、という争点もある。などなど、興味のある方は、この博士論文が完成したら、読んでいただきたいと思う。

じつを言えば、Kさんはわたしの母親と同年配で、80歳近い。この歳で原稿用紙500枚分の博士論文を仕上げようというのだから、驚愕の一言であり、掛け値なしにほんとうに尊敬に値する。

追伸:さて、「ココログ・ブログ」の調子がおかしい。接続までに何時間もかかってしまう状態が続いている。そこで、明日7月11日から13日まで、メンテナンスに入るそうである。「Interwoven」もお休みとさせていただく次第である。

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プロフィール

  • 坂井素思
    放送大学教員で、社会経済学領域を研究しています。