« あいさつの言葉 | トップページ | 動物の「家族性」 »

2006/05/17

「詐欺」という人間関係

今日は、犯罪に至るか至らないかのギリギリのところでの「詐欺」の手口について考えてみよう。日常での詐欺まがいの行為は、立派な「人と人を結びつけ」る方法だと思う。被害にあった当事者にとっては、あまり「立派」なものではないかもしれないが。

まず、AさんがBさんを誉める。Bさんは誉められたことで舞い上がってしまう。(これがよくひっかかるんだな。今日も、わたし自身、あやうくZさんの口車に乗せられてしまうところだった。)

すると、突然Aさんははしごをはずしてしまう。この錯誤の過程で、物品やら名誉やらわからないうちに失ってしまうのだ。Bさんはようやく騙されたことに気づく。この繰り返しである。

もしAさんがBさんを誉めた理由が正当なものであれば、Aさんがはしごをはずそうがどうしようが関係がないだろう。単に、聞いておけばそれで済む。このとき、もしはしごをはずしたとしてもAさんの人の悪さが際立つだけだ。このような人は、どこにも居るのであって、放っておけばよい。

もしBさんに誉められる理由がないのに、単におだてられて、言葉だけで舞い上がってしまうのであれば、Bさんは人が好いだけだということになる。Aさんは単に皮肉屋でしかない。

いずれにしても、Aさんの人の悪さと、Bさんの人の好さとは、どっちもどっちだ。ここで詐欺行為の社会的効用が明らかになる。つまり、人の悪さと、人の好さとを増幅させて際立たせるという役割である。

今日は、ちょっとシニカルだったかな。でも、身近なところどこででも見られる現象だと思いませんか。

« あいさつの言葉 | トップページ | 動物の「家族性」 »

心と体」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/173786/10120218

この記事へのトラックバック一覧です: 「詐欺」という人間関係:

« あいさつの言葉 | トップページ | 動物の「家族性」 »

社会経営研究配布中

  • 2015study

社会経営ジャーナル配布中

  • 2015journal

開いている講義    「社会的協力論」

  • cooperation

「音を追究する」第13回・第14回

  • art

「多様なキャリアを考える」第2回・第3回・第4回

  • cooperation

「グローバル化と私たちの社会」第11回

  • cooperation
2017年6月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30  
無料ブログはココログ

Recommend

プロフィール

  • 坂井素思
    放送大学教員で、社会経済学領域を研究しています。